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「光の雨」 立松和平著

 私の生まれた年は1972(昭和47)年である。私より1まわり以上の人にこの年の説明をするとき「あさま山荘事件のあった年」と説明すると、「ああ、なるほどね」とわかってくれる。たしかに、日本の戦後史において重要な転換点となった年だろう。

 2030年、死期を察した玉井潔は、自分のやってきた経験を、誰かに伝えたいと、同じアパートに住む予備校生、阿南満也に話す。その内容とは、およそ60年前の忌まわしい事件、つまり、あさま山荘事件、同士14名を「総括」のもとに殺害した事件、いわゆる「連想赤軍事件」(小説の中では革命パルチザン)である。

 私が連合赤軍事件にはじめて興味を持ったのは、大学生の頃、21~22歳の頃だ。ちょうど、連合赤軍の革命戦士達と同じ年齢だ、同じ年代で、私が生まれた頃の事件、それから。生き残った元被告や死刑囚の手記をなんだか読んだりした。そのたびに「なぜ、人は、同じ釜の飯を食い、同じ夢を語り合った同士を大した理由もなく次々と、しかも、酷寒の山中に放置したり、身動きが取れないように縛り上げて、ろくに食べ物も与えず、人間の尊厳を最大限傷つけるようなやり方で死に追いやることができるのか?」そのことが理解できなかった。ただひとつわかったこと、彼らは普通の青年であった。つまり、そのような残虐性の根っこは、私も、このブロクを読んでいるあなたにもあるかもしれないということ。

 

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コメント

暑い毎日ですね。夏ばてしていませんか、
最近思います。個人的な、話ですが、虐待て、多いですよね。

職場でも、高齢者の多い病院ですが 家族の虐待が
多いです。

高齢者の認知症は、すごいです。仕事をしていても、疲れる
ます。家で、介護すると、ストレスが、たまり
そんなことに、なるのではと思います。

人間は、少しのことで、感情が、変わるし
難しいですね。
色んな面を持っています。人は、
それが、人間の面白いところなのですが、
難しいです。


こんにちは、きよよさん。私もきよよさんと同じことを感じています。人ってどこまでも優しくなれるし、どこまでも残酷になれる生き物ですね。だからこそ、今の社会が抱える問題は深いといえるかも知れません。きよよさんのお仕事はとても大切なことだと思います。ストレスがたまりやすいかもしれませんがどうぞ、身体と心の健康を大切にしてください。

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