人気ブログランキング ユスラウメ: やえもんのひだまりカフェ
2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

« 宿直明け | トップページ | 世界のビールを飲む~SINGHA(タイ) »

ユスラウメ

DSC00850

 この間の土日、ひさしぶりに実家に帰った。実家の庭は相変わらすいろいろな花が咲いていた。そんな花を見渡しているうちに、とても懐かしいものを見つけた。ちいさな、ちいさなユスラウメの木だ。ユスラウメといってもご存じない方が多いと思うが、花は梅のようで、サクランボのような小さな赤い実をつける植物だ。私が幼いころ住んでいた家には、大きなウスラユメの木があって、梅雨の時期が近づくとたくさんの赤い実をつけていた。ちょうど、私の家の前が小学校と中学校の通学路であったので、彼らのちょっとしたおやつになっていた。それを見ていた幼いころの私もいつの間にかその味を覚えていた。その後、私も引越し、ユスラウメの木も切られてしまった。

 25年ぶりのユスラウメの実の味は、一瞬にして私の遠い昔の記憶を呼び起こしてくれた。少しだけ強い酸味と、かすかな甘み、そうそう、この味だった。サクランボももちろん悪くないが、この味のほうが私は好きだ。初夏の味とでもいうのだろうか。

 誰が植えたわけでもない。おそらくは、鳥が種を運んできて、庭木の間から、かすかな光を頼りに芽を伸ばし、風雨に耐えながら葉を出し、花を咲かせ、実をつけた一本のユスラウメ。生命のしたたかさと、幼少期の思い出を私に与えてくれた。

« 宿直明け | トップページ | 世界のビールを飲む~SINGHA(タイ) »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ユスラウメ:

« 宿直明け | トップページ | 世界のビールを飲む~SINGHA(タイ) »

フォト
無料ブログはココログ

ウェブページ