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『街道をゆく~台湾紀行」司馬遼太郎著

 本来なら、台湾旅行に行く前に呼んでおきたかったが、忙しさにかまけてこの時期になってしまった。できれば、行く前に読んでおけばよかった。それが何よりの感想である。

 台湾は、四千年の歴史のある中国から200キロ程度しか離れていないにもかかわらず、歴史の表舞台に出てくるのは遅かった。それまでは、マレー・ポリネシア系の人々が住んでいた。そこに、中国の(福建省を中心とする)人々、はるかヨーロッパからやってきたオランダ人、スペイン人など、外からやってきた人たちが台湾にやってきた。そして、中国の明から清への王朝の交替の時期に歴史の表舞台に躍り出た。日本人を母にもつ鄭成功の活躍もあった。清の時代、日本統治時代、中華民国時代と、台湾の歴史は揺れ続ける。日本統治時代には、霧社事件という、大規模な山地住民の蜂起もあった。中華民国初期には、2・28事件という、中華民国政府による、台湾住民への悲惨な事件もあった。私は、そのような事件があることは知っていたが、この本によって、詳しい背景を知ることができた。また、台湾の人の精神生活、とくに宗教。そして、山地に住む台湾の原住民の人たちの歴史については、新たな視点を得ることができた。本書の最後の章は、中華民国総統(当時)李登輝氏(総統在位1988~2000)との対談であった。

 全体を通して、風土と人々、それらが織り成す歴史への司馬氏の暖かく、優しい視線が印象的だった。この書は司馬氏の最晩年の作品である。氏の歴史への視点、私も大切にしていきたい。

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