« リフレッシュ | トップページ | Help! »

最後のワールドカップ

 サッカーのワールドカップは、今夜(日本時間で)日本-クロアチア戦が行われる。それでは、クロアチアと言う国はどこにあるかと聞かれると、すぐに答えられる人は多くないと思う。現在30歳以上の人なら、中学、高校の地理の授業で、クロアチアと言う名前を聞かなかっただろうと思う。ユーゴスラビアなら、聞いたことがある人も多いだろう。ユーゴスラビアは、「南スラブ人の土地」という意味で、1818年に成立した、「セルボ・クロアート・スロヴェーヌ王国」が、1929年にユーゴスラビア王国と改称したものである。元々あったセルビア王国、を母体に、旧トルコで第1次世界大戦当時セルビア領であったマケドニア、独立国であったがセルビアに占領されたモンテネグロ、オーストリア=ハンガリー帝国の支配下にあった、スロベニア、クロアチア、ボスニア=ヘルツェゴビナが合併してできたものである。「7つの隣国、6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字により構成される1つの国」と言われるほど複雑な国家であったが、1945年から80年までユーゴスラビアを代表する立場にあったカリスマ的な政治家、チトーのもと、ひとつの国として機能してきたが、チトーの死後は経済的な格差、各民族の民族意識の高まりなどが表面化し、1991年にスロベニアとクロアチアが独立、ユーゴスラビア全土を巻き込む紛争に発展した。1992年にマケドニアが独立した後も、ボスニア=ヘルツェゴビナとコソボ自治州(セルビア)では長く戦火が続いた。最終的には、セルビアとモンテネグロのみがユーゴスラビアに残ったが、2003年に国名をセルビア=モンテネグロと改称した。そして、今年5月26日、モンテネグロの国民投票で、独立が決まり、6月3日にモンテネグロが正式に独立した。今回のワールドカップには、「セルビア=モンテネグロ」として参加したが、この名前で次のワールドカップに参加することはないだろう。ユーゴスラビアは、サッカーの強国として知られた。そのユーゴスラビアの歴史の幕を下ろすのが、この「セルビア=モンテネグロ」チームである。

 私達は歴史に生きている。ユーゴスラビアの完全な終焉、これも、東ヨーロッパの歴史の大きな節目になるかもしれない。

« リフレッシュ | トップページ | Help! »

スポーツ」カテゴリの記事

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 最後のワールドカップ:

« リフレッシュ | トップページ | Help! »

フォト
無料ブログはココログ

ウェブページ