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「ALWAYS 3丁目の夕日」

 私は昭和47年生まれである。したがって昭和30年代のことは知らない。それでも、胃マージとして持っているのは、昭和21年、焼け野原の中からよみがえった日本がようやく立ち上がり、希望にあふれた少年時代、それが昭和30年代だと。平成の今、日本は大きな曲がり角に立ち、希望を失い始めているように見える。そんな時代だからこそ、みんなが希望を持ち、明日を信じていたこの時代がまぶしく見えるのだろうか。

 この映画は、西岸良平原作の漫画「三丁目の夕日」(15年ほど前の原題は「夕焼けの唄」)を映画化をしたものである。時は昭和33年、所得倍増のかけ声のもと、日本は高度経済成長に向かってまっすぐに進んでいた頃である。東京タワーからほど近いの夕日町3丁目が舞台である。自動車整備工場の鈴木さん一家と、作家志望の駄菓子屋店主、茶川さんを通じて昭和30年代の風景をよく描いている。この町に新しい住人が増えた。集団就職で鈴木さんの自動車整備工場にやってきた星野六子と、茶川さんのところに、母親に捨てられた少年淳之介がやってきた・・・・・・・・

 30年代の町の風景が丁寧に描かれています。オート三輪、路面電車(都電)、テレビや冷蔵庫が憧れの的だということは、今では考えられませんが、当時の生活は荘だったようです。夕方になると七輪で魚を焼く煙が上がり、家族そろってちゃぶ台を囲んでの夕食。現在の私たちの生活と比べると、あまりに質素で貧しい生活、それでも私たちにとって懐かしい何かがある。そして、みんな見果てぬ夢を持って生きている。私は、作家志望の駄菓子屋店主、茶川さんとだぶるところがあって、苦笑いしたり、うなずいたりしながら見ていた。最後に、淳之介をしっかり抱きしめるところでは目頭が熱くなった。どちらかというと、投げやりで、自分勝手で、情けない茶川さんが変わった瞬間であった。「男はつらいよ」で長年満男(寅さんの甥)を演じてきた吉岡秀隆にとっては、満男と似たキャラで、はまり役だったのでしょうか。

 原作  西岸良平「三丁目の夕日」
 出演  吉岡秀隆 堤真一 薬師丸ひろ子 もたいまさこ ほか 
 

 

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