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「史記の風景」 宮城谷昌光著 新潮社

 中国は文字の国である。古くから出来事や歴史を本にまとめてきた。例えば、日本について最古の記述は「漢書」(1~2世紀の後漢の時代に書かれた)である。「楽浪(楽浪郡・・当時朝鮮半島にあった漢の出先機関、現在の北朝鮮のピョンヤンだとされる)海中に倭人(日本のこと)あり、 分かれて百余国をなし、 歳時をもって来たり(朝貢していたということ)て献見すと云う。その後の「魏志」には、邪馬台国とその女王卑弥呼について書かれていろ。

 外国の歴史についてでなく、国内の歴史もたびたび記述されている。古代の中国史について書かれた書物で最高峰といえば、司馬遷の「史記」だろう。伝説上の三皇五帝から前漢の武帝の時代(紀元前1世紀)まで描かれている。司馬遷が「史記」を書くきっかけになったのは、当時の皇帝、武帝の怒りを買い宮刑(男性性器を切り取る刑罰、当時は死刑に次ぐ刑罰であった)という屈辱的な刑罰を受けたことがきっかけだという説がある。「史記」は、後世の歴史書に大きな影響を与え、江戸時代、徳川光圀(いわゆる水戸黄門です)らの「大日本史」も、「史記」の影響があったとされる。なお、現在の元号「平成」は、「書経」と「史記」の中からとったものだとされている。

 歴史に興味のある私は、いつか「史記」を読みたいと思っていたが、注釈無しには翻訳文といえども私の知識では理解できない、そう思っていたところにこの本に出会った。「史記」に描かれているエピソードを短いエッセイにまとめたものである。今、私たちが使っている言葉の中に、「史記」の中に起源がある言葉がたくさんあることがわかった。例えば、「鳴かず飛ばす」は、春秋時代の楚(現在の華中地方にあった国)の王を諌めるために伍挙という賢臣がいった言葉であった。「逆鱗に触れる」の逆鱗とは、竜の下あごの鱗だそうだ。その他にも、孔子と弟子達とのエピソード、項羽と劉邦の描き方など、面白くてたちまち読み進んでしまった。

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コメント

お久ですw
久々に覗きにきてみました
史記は
私は横山光輝の漫画で読みました
ちなみに三国志もそうw
本はちょっとと言う人にはお勧めかもです

akaneさん、おひさです。
 私も、史記や三国志は漫画から入りました。その次が司馬遼太郎の「項羽と劉邦」、そして第三段階がこの本です。漫画でs多少の予備知識があったからy歩メタという部分もあると思います。

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