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維新の風に吹かれて~山口紀行③

【7 萩まで】

 山口から萩まではバスでおよそ1時間20分である。かつての萩往還(山口と萩を結ぶ街道)に沿った道で見所も多いのだが、周遊きっぷ(JRグループ共通の割引乗車券で、特定のゾーンと、そこまでの行き帰りの乗車券が割引になる)をもっているので、山口-益田-東萩と大回りの乗車を楽しむことにする。
 山口12時38分発の特急「スーパーおき4号」に乗る。ステンレスボディがまぶしい、真新しい車両であった。1両しかない自由席は混んでいて、通路側にやっと1つだけの空席を見つけた。カーブと勾配の多い山口線を、新型特急は強力なエンジンでぐいぐい走っていく。益田では乗り換えの時間が50分ほどあるので、駅前の古びた喫茶店に入りコーヒーを飲む。おじさんが話しかけてきて、ヤマナシの話を聞く。
 益田から東萩までは、特急「いそかぜ」に乗る。赤とクリーム色に塗り分けられた昭和40年代前半に作られたベテランディーゼルカーの3両編成である。外見は古いが、車内はきれいに整備されていて、シートのモケットも、さわやかな色に張り替えられていた。 益田発14時50分、「いそかぜ」は、重厚なエンジン音を響かせて発車した、私の乗った最後尾の自由席は、私以外だれもいない。益田を発車してまもなく日本海に出る。波は静かだが、鉛色の雲が重々しい、これが日本海なのだ。
 カーブや勾配が多いが、新型車両のような軽快な加速はできない、70~80キロくらいだろうか、特急とは思えない鈍足である。車窓も時折小さな漁村が現れたりしてひなびている。益田から東萩までのおよそ1時間、わたしは海ばかり見ていた。

【8 東萩駅と松陰先生】

 東萩駅は山陰本線の主要駅である。しかし、ホームは短く、駅の規模も小さく、本線の名に反してローカル線である実態がわかる。東萩駅から、市内循環バス「松陰先生」に乗る。真っ赤なバスである。「東光寺前」でおりると、ここは吉田松陰の生誕地であり、墓地でもある萩を見下ろす小高い丘がある。ここから萩の町を見下ろすと、なんと小さな町だろうか、こんな小さな町から時代を動かす人物が何人も出たことが不思議である。
 ここから小川に沿って10分ほど歩くと、松下村塾がある、2間しかない小さな小屋である。しかしここから、高杉晋作、木戸孝允(桂小五郎)、久坂玄瑞、山県有朋、伊藤博文といった人物が巣立っていったのである。まことに不思議なめぐりあわせというしか他はない。
 その日は、萩市内のホテルに泊まった。大きなお風呂に浸かり、フグをはじめとする料理に満足した。テレビを見ているうちにいつの間にか眠ってしまった。

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