絶景論
私は旅に出るのが好きだが、言葉を失う絶景に出会うことはなかなかない。単にきれいな景色だから絶景というわけではないと思う。天候、季節、私の機嫌、同行者の機嫌、腹の空き具合、懐具合その他いろいろな条件に左右される。例えば、夜景で有名な北海道の函館山、私は2度登ったがいずれも小雨が降っていて函館の町を見下ろすことはできなかった。霧のかなたにかすかに町明かりが見える、これではとても絶景とはいえない。長野県の木曾谷は雨がしとしと降っているときに通った。霧に煙る山が水墨画のように美しかった。ここも、もし晴天時に木曾谷に行ったらたいして感動しなかったのかもしれない。長崎の稲佐山に登った時には無残だった。夜景を見に行くロープウエィの中はカップルや家族連ればかりだった、一人旅は私ひとり、しかも離婚後初の一人旅、ロープウエィは稲佐山をぐんぐん登っていくが私のテンションは下がる一方、結局夜景を禄に楽しむ間もなく下りのロープウエィに載った。きっと美しい夜景だったのだろうな。
そんな私が文句無く絶景と認めたとことろがいくつかある。
① 太魯閣(タロコ)渓谷・・・台湾(中華民国)
初めての海外旅行、期待が大きかったが、その期待を裏切らない絶景だった。ほとんど垂直に切り立った断崖、一体どのくらいの高さがあるのだろう。そして、要所要所には美しい祠がある。途中の天祥という小集落は桃源郷という名がふさわしかった。紀行にも天候にも同行者にも恵まれ最高の条件だった。
② 屋久島の縄文杉・・・鹿児島県
荒川ダムの登山口から登ること4時間半、足も痛くなり、身体もしんどくなっていること現れる。一説には7200円の樹齢を誇る大木。雪をかぶって白く化粧する姿は神々しくさえあった。大自然の前では人間とは何と小さいのだろうと実感した。
③ 根釧台地・・・北海道
どこまでも続くなだらかな丘陵と牧場、草を食む乳牛たち。日本にいることを忘れてどこ名他の国にいる錯覚さえ覚えます。
④ 笹川流れ・・・新潟県
新宿からの夜行列車を村上で降り、鈍行列車に乗り換える。真冬の日本海は波も荒く荒涼とした風景だ。そのに、波打ち際まで山が迫り、わずかな平地にはへばりつくように家々が密集している。胸が押しつぶされるような厳しい景色です。
その他、長野県の木曾谷、福島県の尾瀬沼、岩手県の三陸海岸、、秋田県の寒風山(男鹿半島)なども候補になるでしょうか。あなたの知っている絶景、ぜひ教えてください。
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久しぶりに書きます~
ぼか~行ったことまだないけど黒部ダムからの絶景が見たいです。
夏休みを目標に!
投稿: 体当たり!腕が・・・ | 2007.05.19 21:52
おひさしぶりです!体当たりさん。
黒部ダムからの景色もいいですが、黒部ダムを見下ろす景色もおすすめです。黒部ダムからケーブルカーとロープウエィを乗り継いだ大観峰から見下ろす黒部ダムと北アルプスの山々もきれいですよ。
投稿: やえもん | 2007.05.20 18:07
やえもんさんこんばんわ。
絶景。
屋久島行ってみたいです。
あこがれですね。
私個人としては、最近行った岩手の北山崎は絶景でした。荒々しい崖とか好きです。
投稿: まっち | 2007.05.22 23:16
屋久島はとてもいいですよ。縄文杉、ぜひ見てきてください。往復10時間近い山歩きになりますが、それだけの価値はあると思います。
投稿: やえもん | 2007.05.23 23:20