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近代日本の青春時代へ②

2 自由民権運動の本場から(2007年8月7日)

 高知駅を出ると暑く湿った空気が私の体にまとわりつく。ああ、南国なのだなと実感する。今日は高知駅前のホテルを予約してある。さっそくチェックインして少し部屋で休もうと思う。6階の部屋に落ち着くと冷房を強く効かせてしばらくベッドに横になる。この暑さのせいもあるし、乗りっぱなしとはいえ長時間移動したせいだろう。1時間ほど休憩してだいぶすっきりした。窓から駅前広場が見える。色とりどりの路面電車が発着している。これからこの電車に乗って幕末から明治にかけてたくさんの人材を生んだ高知城下を歩いてきたい。

 古びてはいるがよく手入れされた電車に乗る。私のほかに女性が2人、左右に車体を揺らしながら走る、やっぱり路面電車はいい。播磨屋橋で少しお客を増やし、町の中心部からやや外れかかった枡形が終点になる。電車を降りて国道33号線の歩道を少し歩く。建物の間に石碑がぽつんとある。ここが幕末に一瞬だけ彗星のごとく表れ、明治維新を目の前にして消えた坂本龍馬の生家の跡である。龍馬は少年時代寝小便たれで、塾に行けば落ちこぼれるありさまであったという。その彼が薩摩藩と長州藩を結びつけ、西郷隆盛をして「龍馬の度量や到底測るべからず」と言わしめた。ここから高知城を経て播磨屋橋までは歩いていける距離である。お城の西側から入った。周りは落ち着いた住宅街になっている。天守閣は公開時間が過ぎていたが、高知町を見下ろして満足しておく。お城の中には、初代藩主の山内一豊、妻の千代の他、明治時代自由民権運動の旗手となった板垣退助の銅像があった。
 お城を後に高知市街へと向かう。明後日からよさこい祭りが始まるから、踊りの練習をしているグループがいる。これは狙ってのことだ。祭り当日は待ちも交通機関も混雑していらいらすることが多い、祭りの後は寂しい。それなら祭りの前なら祭りの雰囲気をいくらかは楽しむことができる。歩いているうちに小さな公園があった。ここはかつて立志社があった跡である。立志社は国会開設を求めて板垣退助らがおこした結社である。ここから自由民権運動のうねりが全国に広がっていくことにある。「土佐の高知の はりまや橋で 坊さんかんざし 買うを見た よさこい よさこい」のよさこい節で知られる播磨屋橋は小さな橋である。堀にかかっている小さな橋であるがこの歌のおかげで有名になった。もっとも、有名な橋だからきっと立派なものだと思っていくと期待を裏切られることになる。有名になったことがこの橋にとって幸福だったのか不幸だったのか私にはわからない。

 播磨屋橋の近くの店でドロメとカツオのたたきを肴に飲んだ。ドロメとは、カタクチイワシの稚魚で、普通は塩茹でして干したものをシラス干と呼んでいる。こちらでは生のものを酢醤油で食べる、コクと甘みがありうまかった。

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