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東海地方の私鉄と信長の足跡をたどる 3

【3 三岐鉄道】

 四日市から近鉄の普通電車に乗り富田で降りる。ホームの向かいに三岐鉄道の黄色い電車が停まっていた。かつて西武鉄道で活躍していた電車で、正面の丸みを帯びた2枚窓とステンレスの飾り帯に見覚えがある。発車まで30分近くあるから、ホームで色とりどりの近鉄の電車を眺めながら缶コーヒーを飲む。本当はこじゃれた喫茶店にでも入ってコーヒーでも飲みたいが、旅に出るとやたらと先へ先へ急ぎたがるのが私の性分である。
 
 電車は富田駅を発車するとしばらくJR関西本線と並走する。その後JR線とはなれて住宅地と田が混じった平野を山に向かって進んでいく。乗客は多く、途中駅から乗ってくるお客も多くなかなか活気のある鉄道だ。それに、「ローカル鉄道としてはずいぶん駅の構内が広く立派な設備だ。なぜだろうと思ったら、機関車に牽かれた貨物列車とすれ違った。後で調べていると、この鉄道はセメント輸送を大きな使命として建設されたそうだ。長い貨物列車が走るための設備を有しているわけだからそれだけ広大な駅が多くなるわけだ。途中に大安という駅がある
。どんなところか期待していたら、ごく普通の田に囲まれた小集落だった。東藤原駅近くには大きなセメント工場があり、貨物列車にセメントの積み込みをしていた。ここを過ぎると山の気配が濃くなり、終点の西藤原駅に着く。のんびり歩いてみたくなったが、この先の予定もあり、帰りの切符を買って、駅構内に展示されている機関車の写真を撮って折り返しの電車に乗る。

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 途中の伊勢治田駅で降りて、三岐鉄道のもう1つの路線である北勢線の終点である阿下喜(あげき)駅まで歩くことにする。道路沿いにお寺がある。福島だったらかなり有名なお手rになりそうな立派なお寺だ。ここに限らず伊勢国のお寺は立派なものが多い。宗教勢力の強い土地柄なのか、裕福な土地なのか。坂を下り員弁(いなべ)川に架かる橋の向こうに阿下喜の町が見えてくる。病院の建物が一番目立つ。阿下喜駅は、新築の建物で、ローカル鉄道なのに、駅には自動改札機も備えられている。駅に停まっている電車もあたかも新車のようにきれいに整備されている。

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 北勢線はかつては近鉄が保有していたが、利用客が減少して苦しい経営状態になった。2003年に三岐鉄道に移管された。そのときに駅や車両の整備を行ったのだろう。昼間に乗った内部線・八王子線とともに、狭い軌間(762mm.)を採用している貴重な存在である。そのためか、カーブは他の鉄道よりもスピードを落として慎重に走る。阿下喜を発車したときには私ひとりだったこの車両も駅に着くごとにお客が増えた。スーパーマーケットに併設された駅があり、そこから一組の親子が乗ってきて私の向かいに座った。5・6歳くらいの女の子を連れたお母さんはたぶん私と同じ位の歳だろう。彫が深く、浅黒い肌をしている。フィリッピンかインドネシアから来た方だろうか。勝手の違った国での子育ては大変だろう。そんなことを考えているうちに、なんだかこのようにして鉄道に乗って遊びまわっていることが後ろめたい気持ちになってきた。俺、いったい何やっているのだろう。親子の向こうの空はすっかり夕暮れの気配だ。親子は手をつないで電車を降りていった。

 今晩は名古屋で一杯やろうと思っていたが、不意に「その手は桑名の焼きハマグリ」という江戸時代のジョークが浮かんできた。なんだかもやもやとした気持ちを抱えているのも良くない。桑名駅を出て町を歩いた。

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