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東海地方の私鉄と信長の足跡をたどる 7

 名古屋駅構内の喫茶店で朝食をとる。コーヒー1敗の値段でバターロール、ゆで卵、フルーツ、コンソメスープがついてきて大変おとくである。職場へ急ぐサラリーマンやOLが次々とやってくる。今日はゴールデンウイークの谷間の平日である。名古屋駅からものすごい数の人が地下鉄にも駆って流れている。私も川に流される小石のようにその流れに乗って地下鉄に乗った。久屋大通駅で地下鉄を乗り換え、次の市役所駅で降りる。市役所駅を出ると目の前に名古屋城が見えてくる。
 織田信長は尾張の戦国大名、織田信秀の三男として1534年ここ、那古野城で生まれる。三男であるが、正妻の子であり、信秀の後継者として育てられ、2歳で那古野城主になった。現在の名古屋城の二の丸がそれに当たるという。

Photo


 名古屋城の開門は9時と言うことだが、少し時間があるので新聞を読んで過ごした。9時と同時に城内を歩き、二の丸庭園を見る。那古野城であったことを偲ばせるものはほとんど残っていない、わずかに「那古野城址」の石碑が残っているのみである。これを見て満足し、金のしゃちほこが輝く天守閣も見えるが、これは信長の時代には無かったものなので今回はこれで城を後にする。
 信長は少年時代奇行が多く、「大うつけ」と呼ばれたことは知っている方も多いと思う。うつけとは「からっぽ」という意味である、どこがからっぽであるかは想像に任せるが。そんな信長の教育係として苦労をしたのが、平手政秀である。ところが、信長の奇行はおさまらず、1551年に信長の父、信秀の葬儀の際に抹香を祭壇に投げつけたそうだ。そのような信長の奇行を諌めるため、政秀は自刃をしたといわれる。(原因については諸説あり)後に、信長は政秀の菩提を弔うために寺を作った、それがこれから行く政秀寺である。
 地下鉄を矢場町駅で降りる。駅の周りには松坂屋やパルコなど大型の商業施設が並んでいる。また駅のすぐ目の前には、名古屋市を南北に走る久屋大通と、東西に走る若宮大通、若宮大通の上には名古屋高速2号東山線が通っており、交通の要衝でもある。その交差点から若宮大路を西に5分ほど歩くと政秀寺がある。さほど大きい寺ではく、門も閉まっていたが、信長が、若い頃の自分を諌めてくれた政秀に感謝してこの寺を作ったという説を信じるとするならば、信長の人間臭い一面を見るようで嬉しい気持ちになり満足した。

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