2021年9月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

« 電車・バスで行く 福島やたら小さい旅 会津鉄道 | トップページ | 花ざかり »

人は歴史を生きるもの

 1912年2月2日、イギリスで一人の女の子が生まれた。彼女はミルヴィナと名付けられた。彼女の両親は農業を営んでいた。通常なら、彼女は乳児のうちにアメリカに渡り、アメリカで一生を終えただろう。彼女は家族や友人とたくさんの思い出を作り、周囲の人から惜しまれながらこの世を去ったであろう。しかし、この人の名前を、私をはじめ多くの人が知ることはおそらくなかったであろう。
 彼女が生後2ヶ月少々の4月10日、彼女の運命は変わり始める。所はイギリスの港町、サウサンプトン。当時世界最大の客船と言われたタイタニック号に彼女と家族が乗り込んだ。アメリカに移住して新しい生活を始めるためである。目的地のニューヨークを目前にした4月14日深夜、タイタニック号はカナダ。ニューファンドランド島沖の北大西洋で氷山に接触、翌日未明に沈没した。この事故で1500名以上の人が犠牲になった。ミルヴィナと母親、兄は救助ボートに避難して難を逃れることができたが、父親はこの事故で死亡した。父親を失った家族は、その後イギリスで暮らした。彼女は事故当時生後2ヶ月でもちろん事故の記憶はないだろうが、タイタニック号の生存者が減っていく中、彼女は数少ないタイタニック号の生存者となった。1997年にレオナルド・ディカプリオ主演の映画、「タイタニック」が公開されたとき、まだこの事故の生存者が存命であることを知り、驚いた。その後、事故の生存者が高齢のため、次々と亡くなった。そして、ミルヴィナが最後の生存者になった。そして、今年5月31日、奇しくも彼女の運命を大きく変えた、サウサンプトンの老人ホームで生涯を閉じた、97歳であった。これにより、タイタニック号の生存者はすべてなくなり、この事故は完全に歴史上の出来事になった。
 

« 電車・バスで行く 福島やたら小さい旅 会津鉄道 | トップページ | 花ざかり »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 電車・バスで行く 福島やたら小さい旅 会津鉄道 | トップページ | 花ざかり »

フォト
無料ブログはココログ

ウェブページ