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岬めぐりの銚子電鉄 2

1 銚子~本銚子~君ヶ浜

 5月3日、連休2日目の朝を茨城県の神栖で迎えた。昨日は、福島から東北道で佐野まで行き、利根川に沿って関東平野を東に向かった。広々とした関東平野の風景はどこか日本離れしていた。今日は再び日本的な箱庭調の世界に戻る。

 神栖のホテルを出て、鹿島港のそばの工業地帯を過ぎると太平洋が見えてくる。ゴールデンウイークとはいえ海はまだサーファーくらいしかいなかった。そんな海岸沿いに走り、利根川の河口にかかる長い橋を渡ると銚子である。市役所にクルマを止め、銚子駅まで歩く。銚子駅はローカル鉄道の始発駅に似つかわしくないほど立派であるが、これはJR総武本線の終点でもあるためだ。と言うより、JRの駅の端っこに銚子電鉄が間借りしていると言ったほうが正しいだろう。JRの改札口の駅員に「銚子電鉄に乗ります」と言えば切符を持たなくても中に入れてくれる。跨線橋を渡り、総武本線のプラットホームの端に小さな建物があり、そこが銚子電鉄の駅である。かつて地下鉄銀座線で走っていた車両が大幅な改装を受けて銚子の町を走っている。既に多くのお客がいる。少し前に東京からの特急が到着したので、乗り継ぎ客だろう。すぐに車掌が来て切符を売り始めた。私は「弧廻手形」という銚子電鉄が1日乗り放題になる切符を購入した。電車は発車するとすぐに仲ノ町駅に着く。ここには車庫があり、銚子電鉄のアイドルにもなっている小型の電気機関車であるデキ3も留置されている。早くも降りる乗客もいた。私は3つ目の本銚子(もとちょうし)で電車を降りた。     
 本銚子駅は銚子の市街地のはずれで、平地から犬吠埼方面の台地に向かうところにある。駅のすぐそばに細い跨線橋があり、そこが撮影の名所になっている。私は跨線橋から銚子駅方面に向けてカメラを構えた。時刻表によると間もなく銚子行きの電車がやってくる。間もなく水色に塗られた電車がやってきた。狙ったとおりの写真が取れて満足した。次の外川行きの電車は少し時間があるので、駅を観察する。駅の小さな待合室には、銚子電鉄の危機を知り、支援を引き受けた人が作成したポスターが貼られていた。古い駅だが、人の手の温もりが感じられる良い駅だった。 
 次の外川行きの電車は、かつて近江鉄道で使われていた電車である。小ぶりな電車は、床はオイルの滲みた木が張っている。その気の床から重々しいモーターの唸りが聞こえてくる。今ではすっかり珍しくなってしまった釣り掛けサウンドと言うものである。次の笠上黒生駅で銚子行きの電車とすれ違った。電車はキャベツ畑の中を走り、君ヶ浜駅に着いた。私はここで電車を降りた。


   

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