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日本航空よどこへ行く

 航空業界というのは外から見ると非常に華やかなものに見える。パイロットは新幹線の運転手やスポーツ選手と並んで男の子の憧れの職業(最近はそうでもないのかもしれないが)だと思うし、私自身憧れていた時期もあった。キャビンアテンダントも看護士、保育士などと並んで女の子の憧れの職業だと思う。私たちがなかなか行くことができない遠い国まで行くことができるし、やっぱりジェット旅客機はとてもかっこいい。
 そんな華やかさとは裏腹に、航空業界は長らく厳しい生存競争が続いている。1960年ごろから世界の空はジェット化が進み、速度の向上とともに大量輸送の時代になった。これらのおかげで、かつては飛行機に乗るのは私たち庶民にとって高嶺の花だったが、今ではさほど特別なものではなくなった。しかし航空会社にとっては激しい競争と供給過剰に慢性的にさらされることになった。
 1980年代まで、大相撲の千秋楽の表彰式で優勝力士に少したどたどしい日本語で表彰状を渡していた白人男性を覚えているだろうか。また、かつて「アメリカ横断ウルトラクイズ」の決勝の会場はどこだった覚えているだろうか。どちらも、かつて世界の航空業界をリードし続けたパンアメリカン航空と深い関係がある。大相撲で表彰をしていたのは、デビット・ジョーンズ氏といい、パンアメリカン航空の極東地区支配人だった。また、「アメリカ横断ウルトラクイズ」の決勝会場として一時使われたのが、パンナムビル(パンアメリカン航空を縮めて「パンナム」と呼ばれていた)であった。1860年から80年代にとってのパンナムはまさに、強いアメリカの象徴だったのである。
 そんなパンナムも、1970年代以降、航空業界の競争激化と高コスト体質に苦しめられ、赤字経営が慢性化していた。ついに、1991年12月、ついに力尽きた。
 日本航空も国内線では大手の全日空をはじめ、スカイマークなどの低コストで運行する航空会社との競争にさらされている。新幹線のスピードアップも脅威である。国際線では、格安航空券の利用が当たり前になり、どこの航空会社も利益が上がりにくい中で体力勝負の持久戦の様相になっている。人件費などのコストの高い日本の航空会社は当然不利である。
 日本航空にとって、これから先の生き残りは相当厳しそうだが、何と階に残って欲しいと思う。太陽のマークを尾翼につけた日本航空の飛行機がこれからも世界の空を飛び続けることを切に願う。

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