熊野・南紀~神々の棲む森、神々の棲む海 4
【12月28日 那智山を行く】
目が覚めて窓の外を眺めると道路のアスファルトが濡れていた。夜の間に雨が降ったようだ。NHKテレビをつけ、天気予報をチェックすると、この後は雨の心配はないようだ。今日は熊野古道を歩く予定だったが、明日のほうがよさそうだ。今日は那智山と大地町、串本町に向かうことにする。
新宮駅の駅レンタカーで予約していたクルマを借りる。2日間の相棒はトヨタ・ヴィッツである。さっそくキーを受け取り、新宮駅を後にする。コンパクトなクルマながらインテリアの質感の高さはさすがはトヨタ車である。しかし、ヴィッツのブレーキにはやや癖がある。踏み込み始めがブレーキの効きが緩く、ある時点から急にブレーキが強くなる。慣れてしまえば何ともないのだろうが、最初の1回はさすがに焦った。
国道42号線に入り、夏勝浦方面を目指す。JR紀勢本線と太平洋に沿って西へ向かう。とにかくカーブが多い。コンパクトなヴィッツにとっては難なく走れる道だが、並行する鉄道にとってはきつい道だろう。那智駅前から山に分け入ると大門坂駐車場がある。ここでクルマを降り、歩いて熊野那智大社を目指す。
ここからの坂道は大門坂といい、熊野古道中辺路の一部でもある。坂の登り口の世界遺産の石碑を見ながら、団体のおじさん、おばさんと一緒に坂を登る。団体の平均年齢より20歳は若い私は、おじさん、おばさんをぐいぐい追い抜きながら坂を登っていく。坂は間もなく石段になり、両側には見事な杉林になる。杉は花粉症持ちの私にとっては迷惑この上ない木だが、杉のすらりと伸びた幹の美しさは否定できない。うっすら汗をかいてきたので、少し足を止め杉を鑑賞する。
30分ほどで駐車場やお土産物屋さんが並んでいる車道に出た。熊野那智大社へは階段をさらに登らなければならない。おじいさんと一緒にクルマでここまで登ってきたと思われる7歳くらいの男の子が私を軽々と追い抜いていく。私もペースを上げようと思ったが、ここまで30分の石段登りの疲労でペースが上がらない。もっとも、男の子も早々とスタミナが尽き、私が再度追い抜いたが。しめて40分弱で熊野那智大社に着いた。
参拝を済ませ、上ってきた方角を見て驚いた、ずいぶん高いところまで登ったものだ。そして、その奥の紀伊半島の山々、日本地図をご覧になればわかると思うが、紀伊半島はどこまで行っても山ばかりである。その後、、三重塔に登った。関西の人はけちな人が多いのか、料金のかかる三重塔に登る人は多くなかった。その後、那智滝に行った。落差133mの滝はさすがに迫力があった。ここも別料金を払って、延命長寿水という湧水を飲み、滝の真下まで行った。歩きまわってほてった体に冷たい水はなによりのごちそうだった。
« あえてつっこんでみます | トップページ | 世界のビールを飲む~シルクヱビス(日本) »
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 小名浜慕情(2024.10.06)
- バスは残った(2024.05.19)
- 新常磐交通4月1日ダイヤ改正について(2024.03.24)
- 歴史の楽しみ(2024.03.20)
- 元気はつらつ、湊線 5(2024.03.03)
コメント