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「塀の中から見た人生」 安部譲二・山本譲司著 カナリア書房

 安部譲二、1937年東京都生まれ、中学校卒業後任侠の世界へ、そのかたわら、日本航空パーサー、キックボクシング解説者などをつとめた。任侠の世界から足を洗った後小説家に、「塀の中の懲りない面々」がミリオンセラーになった。一方、山本譲司、1962年北海道生まれ、市民運動での活動、菅直人(現財務大臣)の秘書を経て、東京都議会議員、衆議院に。名前が「じょうじ」であること以外あまり接点のなさそうな二人だが、意外な共通点がある。それは、二人とも元懲役、つまり罪を犯し刑務所に受刑者として収容されていたことのある人物なのである。

 この本の内容は、二人の刑務所での体験と、受刑者や刑務官との出来事に関しての対談。ベテランの懲役太郎である安部と、1回だけの短期の懲役(秘書給与流用)である山本は、もちろん経験した内容も全然違うが、私たちにはうかがい知れない塀の中の様子が面白かった。しかし、面白がってばかりいてはいられない。安部も山本も口を揃えて日本の刑務所が抱える深刻な問題をあげている。

 刑務所には犯罪を起こした者を懲らしめる機能、犯罪を犯した者を社会から隔離する機能、そして、犯罪を犯した者を更生させ社会復帰を促す機能があると思う。日本の刑務所はこのうちはじめの2つの機能についてはとてもよく機能しているが、最後の社会復帰を促す機能についてはまだまだであるそうだ。悪いことをした者は懲らしめて隔離すればそれでいいだろうと思う人もいるかもしれない。しかし安部も山本もそれは違うという。私もそう思う。日本には終身刑の制度もないし、懲役200年とかそんなむちゃくちゃな長期の懲役刑はない。死刑囚を除けばいずれ刑務所を出所して社会に戻っていくことになる。罪を償った人が胸を張って社会の中で生きていくこと、これは当然のことだと思う。そのための職業訓練や教育的な支援は絶対に必要だと思う。

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