« 選挙マニアの夏がやってきた! | トップページ | 熊野・南紀~神々が棲む森、神々が棲む海 10(終) »

「幸福の黄色いハンカチ」

 男の中の男と言えばどんな人を連想しますか?私なら迷わず「健さん」と答えます。寡黙で曲がったことが嫌い、それでいて、やさしい人。「網走番外地」でも、「鉄道員」でも、健さんが見せた姿はそんな男の姿である。銀幕の中だけでなく、実際の健さんも、寡黙でこそないが、自分に厳しく、人にやさしく、礼儀正しいまさに男の中の男その者の人だそうだ。

 女性に振られて、ヤケになって北海道への旅に出た欽也(武田鉄矢)は、一人旅の朱美(桃井かおり)、寡黙な男である勇作(高倉健)と出会い、3人で旅を続ける。素性がわからなかった勇作であったが、旅を続けるうちに、刑務所を出所したばかりで、別れた妻である光枝(倍賞千恵子)が住む夕張に帰るべきか悩んでいることを知る。欽也と朱美に背中を押されて夕張の光枝の家に戻ると、勇作との約束の通りに、あなたを待っていましたとの合図である黄色いハンカチが…

 軽薄でドタバタの武田鉄矢、寡黙な高倉健、その対照的な2人のやり取りが非常に面白い。そして何よりも、心の葛藤を寡黙な中ににじませる高倉健の好演が好ましい。また、「男はつらいよ」のタコ社長の太宰久雄が小うるさい旅館の親父として出てきたり、渥美清が警察官の役で出てきたり、たこ八郎(懐かしい!)のヤクザが出てきたり、豪華な脇役の味のある演技も見もの。

 あくまでも、余談ですが、釧路も網走も、この映画が撮影された時期(1977年)の方が今よりも活気があることが悲しい。なお、冒頭の部分で、網走刑務所を出所した勇作が、食堂でビールを飲み干し、ラーメンとかつ丼を平らげるシーンは、神がかりてきな名演技。一説には、高倉健は2日間飲まず食わずでこのシーンの撮影に挑んだとか。やっぱり健さん、あなたはすごい男だ。

« 選挙マニアの夏がやってきた! | トップページ | 熊野・南紀~神々が棲む森、神々が棲む海 10(終) »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 選挙マニアの夏がやってきた! | トップページ | 熊野・南紀~神々が棲む森、神々が棲む海 10(終) »

フォト
無料ブログはココログ

ウェブページ