東海道2010 その5
【8月12日 滋賀県大津市~京都市~滋賀県草津市】
8月12日、目が覚めると叩きつけるような激しい雨が降っていた。テレビの天気予報を見ると、台風崩れの低気圧が日本海にあり、そこから前線が伸びている。これは今日1日雨だなと覚悟を決める。
ホテルをチェックアウトして、着替えなどが入ったスーツケースをクルマに入れて、瀬田駅に向かう。瀬田駅は京都や大阪に向かう通勤客で混みあっていた。大阪行きの快速電車に乗る。瀬田駅から乗ったお客は空席を見つけることが出来たが、次の石山駅からのお客は座ることができなかった。大津駅を過ぎると間もなくトンネルに入る。トンネルを抜けると間もなく小盆地の山科に停車、再びトンネルを抜けると京都に着く。非常に混んだ通路を通って地下鉄に乗り換える。私が高校の修学旅行で京都に来た時と同じシルバーにバンブーグリーンの電車がまだ健在だった。あれから20年以上たったんだ、と時の流れの早さに改めて気づく。地下鉄車両は一般に寿命が長いから、次に京都に来た時にもまだの電車が顕在かもしれない。3つ目の烏丸御池で同じ京都市営地下鉄の東西線に乗り換える。こちらは都営地下鉄大江戸線と同じ小型の電車だ。次の京都市役所前で電車を降り、木屋町通を少し歩くと三条通りにぶつかる。左折するとすぐに三条大橋が見えてくる。いよいよ東海道53次の旅のスタートである。まずは、東海道の旅の大先輩である、弥次さん、喜多さんの像の写真を撮る。
三条大橋を渡ると、京阪三条駅がある。ここから瀬田駅までは、クルマで行くより電車で行った方が面白い区間である。まずは、京阪京津線の電車に乗る。かつては、三条から国道1号線の上を電車が走っていたのであるが、現在は京都市営地下鉄の一部となった。南禅寺近くの急こう配の国道1号線をクルマに伍して走る電車の姿はけなげだった。地下鉄になった現在は、こともなげにすいすい走る。御陵からは京都市営地下鉄と分かれて、地上に出る。片側1車線の国道1号線に沿って走る。国道も京津線も地形に沿って右へ左へカーブしながら走る。浜大津駅の手前で道路上に出る。
浜大津駅で、石山寺行きの電車に乗り換える。大津市街地を眺めながら電車はゆっくり走る。スピード時代になった今、こののんびりは逆に大きな価値がルと思う。東京も、年に1日くらい、クルマも電車も通常の半分の速度で走る日があっていいと思う。そうすれば日本人の価値観も州押しは変わるかもしれない、そんなことを考えた。石山でJRに乗り換え、2時間前に電車に乗った瀬田駅に戻る。ここからはクルマでの旅になる。クルマをとめた立体駐車場から、瀬田の駅裏の風景をカメラに収めてみた。
瀬田駅からすぐに国道1号線に出て、まずは京都方面に戻る。片側1車線の国道は渋滞していた。琵琶湖から流れ出る瀬田川の橋を渡り南側に向かう。ここで反転し、再び瀬田の唐橋を渡る。ここはかつては瀬田川にかかる唯一の橋で、壬申の乱や源平の合戦でこの橋をめぐって激しい攻防が起きた。その由緒ある橋を渡り、再び瀬田の先、草津を目指す。草津は京都から2つ目の宿場町で、東海道と中山道の分岐点になったところである。
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