東海道2010 その6
【8月12日 滋賀県草津市~三重県亀山市】
草津の市街地に入った。私は国道1号線から外れ、細い道に入った。市街地をしばらく進むと、草津宿本陣がある。本陣とは、大名や幕府役人、旗本などが宿泊するための施設であり、宿場町によっては複数設置されることもあるものである。入場料を払って内部に入ると、さすがに本陣だけあって立派である。草津宿は、東海道と中山道の、当時の最重要幹線の宿場町だけあってさすがに立派である。ここの宿帳にはいろいろな人の名前が残っており、浅野内匠頭や吉良上野介、土方歳三など歴史が好きな人なら目を輝かせるような名前が並んでいる。この本陣の柱も、いろいろな人生、いろいろな時代を見続けていたのか、そんなことを考えていると不思議な気がする。土方を見つめた柱が150年近い歳月を経て渡すを見つめる。なんだかくすぐったいような気持ちになる。
本陣から少し歩いたところにう札宿街道交流館があった。当時の宿場町で出された食事などが再現されていてなかなか面白かった。近くの蕎麦屋で天ぷらそばを食べる。関西といえばそばよりうどんなので、注文してからはっとしたが、なかなかおいしい蕎麦であった。再び本陣に戻り、東海道と中山道の追分(道の分岐点と)と、そのすぐそばの草津川の跡を見る。草津川は、川底に土砂の堆積が進み、周囲の市街地よりも川底が高くなったので、別の場所に移された。気にしなければ、「変なトンネルがあるな」で終わってしまう場所なので、一度見てみることをお勧めします。
国道1号線に戻り、草津の市街地を出ると、国道1号線と8号線(金沢、新潟への国道)が分岐する。現在の追分である。国道1号線を選び、JR草津線に沿って甲賀市へ向かって進んでいく。甲賀市の中心部である水口の市街地の入り口で1号線から外れ県道に入る。このルートがかつての東海道のルートである。水口城跡の駐車場に車を止める。水口は甲賀市の市役所があるものの、町自体は小さい。かつては水口藩がおかれ、東海道53次の50番目の宿場町であった。近江鉄道水口石橋駅の近くには、宿場町の入り口として、道がフォーク状に3つに分かれているところなど、かつての面影がわずかながら残っている。それでも、最近建てられた家でも、近江の伝統的な板壁の様式を可能な限り守っているあたりはさすがだと思った。
水口を出て、東海道を四日市に向け進む。忍者で有名な甲賀は、右手の山の向こうである。山が迫って平野が尽きてきた。そんなところに、道の駅「あいの里土山」がある。周囲を散歩したら、茶畑が広がっていた。滋賀県と茶は結びつかなかったが、すぐ近くの京都府の宇治が茶どころなのだから、甲賀が茶どころであっても何の不思議もない。お茶とお茶を使ったまんじゅうと外郎をかった。なお、このあたりにあったのが49番目の宿場である土山宿である。
新名神高速道路の高架橋をくぐると、まもなく鈴鹿峠、近江国(滋賀県)と伊勢国(三重県)の境である。ずいぶん急な道で、かつてはかなりの難所であっただろう。徐々に山を下りながら進み、国道25号線と豪州すると間もなく47番目の宿場町である関宿である。
と
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