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東海道2010 その13

【8月14日 静岡県静岡市~静岡県三島市】

 用宗で昼食を済ませると、静岡ICから東名高速道路に乗り、静岡市内をショートカットし、次の清水ICで降りる。清水はかつて東海道53次18番目の宿場である江尻宿である。
 高速道路のように立派なバイパスから、旧道に移り、JR興津駅の先で身延へ向かう国道52号線に入る。東名高速道路をくぐってすぐに、右側の山に向かう細い道に入る。この道をしばらく走ると、小さな峠がある、ここがさった峠である。小さな駐車場にクルマを止め、ミカン畑の中をモノレールに沿ってしばらく歩くと、木製の展望台がある。ここに立つと、太平洋と山々のわずかな隙間にJR東海道本線、国道1号線、東名高速道路が身を寄せ合うように並んでいる。はるか向こうには富士山が見えるはずなのだが、雲がかかって見ることはできない。しばらくの間この絶景を楽しんでいた。楽しんでいるうちに妙な考えが浮かんでいた。ここを走る東海道本線、国道1号線、東名高速道路、そして下の写真の左側の山中を走っている東海道新幹線はいずれも日本の大動脈といえるものである。もし私が日本に敵対する国の政治指導者なら間違いなくここを爆破するだろう。そうすれば日本の人と物の流れを麻痺させることができる。本気なのか冗談なのか自分でもわからなくなってきた。

Photo

 さった峠を出て、由比まではひたすら細い山道だ。由比も山と海に挟まれた細長い平地なので、平坦な道ながら狭い。由比が16番目の宿場、次の蒲原(かんばら)が15番目の宿場。数字の上からも江戸がだんだん近くなったことがわかる。

Photo_2

 富士川を長い橋で渡ると、富士市の南の郊外を進む。新幹線の新富士駅の先で国道1号線から離れ、吉原を走る。ここが富士市の旧市街で、14番目の宿場である吉原宿があった場所でもある。目の前に富士山があるが、中腹から上は雲に覆われに見えない。その富士山を左に見ながら住宅地の中を走ると岳南江尾駅に着く。ここにクルマを止めて、吉原駅までの岳南鉄道に乗ることにする。古びた岳南江尾駅には丸っこい赤い前頭部に白い帯をしめた電車と、同じく丸っこい緑の前頭部に白い帯をしめた電車が停まっていた。私は赤いきつねと緑のたぬきというカップ麺を連想してしまった。こんどの発車は赤いほうである。かつて京王井の頭線を走っていた電車である。相当古い電車であるが、それなりに手が入っていて、あまり見ずぼらしくはない。私のほかに数人のお客を乗せて発車した電車は、駅ごとに徐々にお客を増やす。吉原の中心部である吉原本町でお客が入れ替わる。ここを過ぎると工業地帯になる。日産車などのトランスミッションを製造するジャトコ、日本食品化工、大昭和製紙などの工場が見える。終点の吉原駅の周囲は工場や倉庫、それらに勤める人向けのアパートなどが多かった。東海道本線と岳南鉄道の乗り換え駅だから店くらいあるだろうと思っていたが、折り返しの電車を待つ40分ほど身の置き場に困った。しょうがないので、頻繁に行き来する東海道本線の電車を見て過ごした。
 岳南江尾駅に戻り、県道22号線を三島に向けて進む。ぎりぎり2車線になる程度の狭い道だが、ここを走るのは勝手知った地元の人ばかりなのだろう。私はそのペースに合わせて結構なスピードで走る。周囲は住宅地に田畑が混じる。そのようなところをしばらく走り、いったん国道1号線に合流して、すぐ分岐する。JR下土狩駅付近からは交通量が増え、流れが悪くなるが、ここまでくれば三島はもうすぐ。JR三島駅近くのホテルには4時30分ごろに着いた。

 ホテルを見上げてつぶやいた。「何の因果でこんなところに泊るのか」そう言いたくなるくらい古いホテルだった。もっとも中に入るときれいで、フロントの方の対応もよかった。部屋の水回りは、さすがに古さは隠せないが、最初に外観を見たときのショックに比べればなんてことはない。しばらくホテルで休んで、三島駅から電車に乗り沼津に出た。沼津の駅前を歩きまわって、中華料理店でビールを飲みながらチャーハンを食べた。沼津は12番目、三島は11番目の宿場、明日の昼ごろには江戸の日本橋に着くだろう。この旅もいよいよ終わりが近づいた。

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