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さかなクングッジョブ!

 かつて秋田県の田沢湖にはクニマスという魚がいた。クニマスは田沢湖のみに住むサケ科の魚である。非常においしい魚で、地元の人でもめったに食べることのできないごちそうであったそうだ。しかし、1940年、戦時体制の日本は、玉川の水を田沢湖にひいて水力発電を行うことになった。玉川の上流には名高い玉川温泉がある。玉川温泉はph1.2と、胃液やレモン果汁も真っ青の強酸性であり、さらに湯量の非常に豊富な温泉である。こんな恐ろしい水が田沢湖に注ぎ込むようになったのだから、田沢湖に住む魚にとってはたまったものではない。クニマスをはじめ、ほとんどの魚は死に絶えた。とくにここにしか棲まないクニマスはこれで絶滅となってしまった。ここまでのくだりは、かつて「釣りキチ三平」という漫画を通じて知っていた。

 しかし、とっくに絶滅したと思われていたクニマスがひっそりと生き延びていたのだ。場所は山梨県の西湖であった。ことのおこりは、京都大学の教授がさかなクンにクニマスのイラスト執筆を依頼したことに始まる。さかなクンはクニマスの近縁であるヒメマスを取り寄せた。その中に、西湖から取り寄せたものの中に明らかにヒメマスと異なるさかなを発見した。これを京都大学で解剖したところ、70年前に絶滅したと思われていたクニマスであることが明らかになった。実は、クニマスが絶滅する少し前、人工孵化の研究をするために各地の湖に受精卵が送られたそうだ。その中で西湖に送られた受精卵が無事に生き延び、西湖に定着したのだろう。現在、田沢湖は酸性化した水を中世に戻す取り組みが行われている。その成果が徐々に表れているそうだから、いずれクニマスが田沢湖に帰る日がやってくるかもしれない。そうなったら、一度クニマスを味わってみたいと思う。とにかく、夢のある話です。さかなクン、グッジョブ!

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