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この言葉を知っていますか

 「行旅死亡人」という言葉を知っていますか?あまり聞きなれない、あるいは始めて聞いたという方もいらっしゃると思います。ここでいう「行旅死亡人」とは、飢え、寒さ、病気、もしくは自殺や他殺と推定される原因で、本人の氏名または本籍地・住所などが判明せず、かつ遺体の引き取り手が存在しない死者を指すもので、行き倒れている人の身分を表す法律上の呼称でもある。例えば、私が旅の途中で何らかの原因で死亡した場合、自動車運転免許証や健康保険証を携帯しているため、どこのだれであるか明らかだし、本籍地に連絡すれば遺体の引き取り手が存在するから行旅死亡人にはならない(はず)である。

 行旅死亡人が発生すると、発生した市町村では、遺体の特徴や所持品などの情報を官報に掲載し、遺体の引き取り手を探すことになる。この官報に記載されている行旅死亡人の情報を集めた「行旅死亡人データベース」というホームページがある。無機質な文字だけのページなのだが、その無機質なページの裏側から色々な人の人生が透けて見える。男性もいる、女性もいる。70歳代以上の年老いた方もいれば、20歳代の若い方もいる。山の中で亡くなった方もいれば、住宅の中で亡くなった方もいる。あまつさえ、白骨化して性別も年齢もわからない人もいる。この人たちは一体どんな事情で、家族や友人の縁が切れ、一人孤独に人生を終えてしまったのだろうか。限られた文字情報から色々想像してみた。

 今、家族が、地域社会が、大きく変わっている。ホームレスになった方、ネットカフェ難民やマック難民、車上生活者など、事実上ホームレス化した方を含めて30万人以上いるのではないかという推計もある。これらは単に経済的な問題ではなく、身近な人との縁を失ってしまった人の数である。そして、その危険性は誰にでもある。例えば、失業、倒産、派遣切り、病気、交通事故、離婚、障害…。たぶん、将来ホームレス化する危険がない人はほとんどいないと思う。だからこそ、今、自分に何ができるかは考えておく必要があると思う。

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