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福島県浜通りとの海の死亡宣告

 最近、マスメディアの東京電力福島第一原発事故に関する報道の内容が微妙に変わってきた。いつごろかというと、7月後半くらいからだ。太平洋戦争中の大本営を例にすれば、真珠湾攻撃からマレー沖海戦、シンガポール陥落あたりまでの「勝った、勝った、また勝った」的な報道から、ミッドウェー海戦や珊瑚海海戦の「敵にも損失を与えたけれど、味方も結構やられたな」てきな報道に代わってきた。原発から大量に汚染水が大量に漏れ出したり、今日は原発の構内でシャワーを浴びた作業員が被ばくしたというニュースが流れた。

 私はこのニュースをクルマのラジオで聞いた。軽くさらっと流れたニュースであるが、私には恐ろしく、絶望的なニュースだった。このシャワーの水は原発の西10kmにあるダムの水だという。このダムがあるのは阿武隈山地の東麓で、放射線量が非常に高い地域である。水は上から下に流れるものであるから、汚染された山に降った雨は川となり、平野を潤し、海に至る。シャワーを浴びた人を被曝させるほど汚染された山、川、残念ながらここをどうやって人が住めるようにするのか、私には明るい見通しが持てない。「除染」というけれど、確かに道路や庭、家の屋根や壁の除染は可能だけれども、広大な山や森をどうやって除染するのだろうか。だいたい、国が言う除染は、汚いものが棚の上や天井に一杯あるのに、床だけきれいにして「はい、もう安全ですよ」というようなものだろう。シャワーを浴びた人が被ばくするような深刻な状態でどうやって復興するのだろうか。この問いに責任ある答えを言える人は誰もいないと思う。そして原発だけでなく、川から放射性物質が流れ込む福島の海、残念ながら、私は福島の漁業の再生は完全に諦めました。つらいよ、こんなつらいことはない。でも、今の報道の姿勢の変化を見ていると、事態の悪化をひしひしと感じています。

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