東京モーターショー② ホンダブース「枠にはまるな」
ホンダブースの壁面上部には大きく「枠にはまるな」という言葉が書いてあった。そう、この会社の創業者は、枠にはまらない発想ができる人だった。その人の名は本田宗一郎(1906~1991)、戦後、短期間の間に、本田技研工業を小さな町工場から、世界的なオートバイ、自動車のメーカーにした人物である。彼は、技術者として失敗もあったが、独創的な商品を数多く送り出した。その代表が現在も新聞配達や郵便配達などでおなじみの50cc~110ccクラスのビジネスバイクであるスーパーカブであろう。蕎麦屋の出前が片手でも運転でき、スカートを穿いた女性でも乗りやすい、そんなバイクを彼は作ってしまった。そして、スーパーカブはメカニズムの点では進歩したが、基本的なデザインでは1958年の登場時から大きく変わらずいまでも活躍している。その後も、日本にミニバンと言うジャンルを定着させたオデッセイ。コンパクトカーながら合理的なパッケージングで多用途に使えるフィットなど、ホンダはたくさんの新しい分野を開拓してきた。
今回のモーターショーでは、ホンダのこの2車種に注目してきた。
ホンダ・ヴェぜル
フィットベースのSUV(スポーツ用多目的車)。ホンダにとってSUVは鬼門である。最近元気なジャンルであるが、ホンダはながいことSUVでヒット商品を出していない。しかし、このクルマはなかなかよさそうな気がする。ベースがフィットなので、走りと居住性については問題がないだろう。スタイルもなかなかうまくまとまっていると思う。あとは、今回見れなかったインテリアをどうまとめるかだろう。このクルマは販売を前提としたモデルなので、ホンダカーズの店頭に並ぶのを心待ちにしている。
ホンダ・S660コンセプト
ホンダの原点は小さなスポーツカー。1963年に発売されたS500が乗用車市場に投入された最初の商品だった。その後、プレリュード、CR-Xなどで成功をおさめ、1991年に発売された軽自動車のオープンカーであるビートは今でも根強いファンがいる。今回出品されたS660コンセプトは、ビートをより進化させたクルマである。
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