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福島に一筋の光が差す

 2011年3月、史上最悪の東京電力福島第一原子力発電所が発生した。それ以降、福島県はいろいろな意味で異常な状態に置かれている。まず、放射性物質の拡散による高い空間線量。福島県の自然放射線量は0.04~0.05マイクロシーベルト程度であるが、その10倍の放射線量があるところはざらである。私が住むいわき市でも、2011年3月15日の4時には23.73マイクロシーベルトと言う非常に高い放射線量を確認した。その影響で、双葉郡の各町村を中心に多くの人が住む家を失い、仮設住宅などで不便な生活を強いられている。また、放射性物質は海や大地を汚し、豊かな山海の産物に恵まれた福島県の農業、漁業に多大なダメージを与えた。この被害をよりによって風評被害だという馬鹿な政治家(しかも福島県出身の)がいるが、通常の量をはるかに超える放射性物質が海産物や農産物が汚染されている以上、これは風評被害ではなく、実害そのものである。それらのことより悲しいのは、人々の心が分断されてしまったこと。友人や家族、親類の間でも、職業や立場、年齢などの違いにより、本音で話せなくなってしまった、そして、事故の詳細や健康被害の発生に対して正しい説明や十分な報道をしない国や自治体、報道関係者や医療関係者への信頼が完全に失墜してしまったことである。

 しかし、光は完全には失われなかった。医療の面でいえば、福島県立医大は悪質な情報隠しや情報操作を行ったが、市民の寄付と、熱意のある医師によって設立されたふくしま共同診療所は、子どもの健康被害におびえる保護者に対し、十分な対応を行い、科学的に妥当な方法で福島県の子どもたちに起きている現状をまとめ、報告会を行った。今日、いわき市内でふくしま共同診療所の松江寛人医師、深谷邦夫医師の報告会があり、私も参加した。

 
 内容を要約すると、放射線量があまり高くない地区の子どもの甲状腺にも以上が発見されている。県立医大の集計では異常なしとされている小さなのう胞や結節をもっている子どもも多く、将来甲状腺がんの発生が危惧される状況であること。過去の知見と比較しても、福島県の小児甲状腺がんの発生率は異常に高いこと。甲状腺がん以外にも被ばくによる健康障害が全身の全臓器に及ぶことである。もし、この問題が今後も放置されたらどうなるか、私は言葉にするのも恐ろしいような未来が待っているということだろう。しかし、一筋の光明は、真実に向き合う熱心な医師と、この問題から目をそらさない私たち市民がいることだと思う。

 もし、被ばくをして、あなた自身の、あるいはご家族の健康に不安を抱えている方は、ぜひ一度診察を受けられることをお勧めします。

 http://www.fukushimacollaborativeclinic.jp/

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コメント

全くもって同感です。『実害』」だよね。先日、NHKで小児がんが32名と報道されました。福島の子供たち、保護者さんたちは不安でいっぱいでしょう。今回の「ふくしま共同診療所」の件、初めて知りました。今後もよき情報をお願いいたします。ありがとう。

 みんな不安だと思います。ここで我慢して自分の胸の内にとどめてしまうのが日本人の良いところであり、悪いところでもあると思います。自分自身と家族を守るには情報が何よりだと思います。

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