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運転再開はしたけれど

 今日、常磐線の広野、竜田間が運転再開した。常磐線は東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い、2011年3月11日に上野~水戸~いわき~原ノ町~仙台の全線で運休した。その後、南側は上野から土浦、勝田、いわきと順次開通して、いわき市の北隣の広野まで運転を再開した。北側は仙台から亘理まで
運転を再開し、亘理から相馬、原ノ町まで代行バスによる連絡になったが、後に亘理~浜吉田間と相馬~原ノ町間で電車の運転を再開し、津波の被害が大きかった浜吉田~相馬間は内陸に新線を建設し、2017年に運行再開する予定である。今日は、南側の広野~木戸~竜田間の除染と復旧工事が終わり、運転再開になった。

 運転再開と言っても万々歳と喜べる状況ではない。竜田駅のおよそ17km北には東京電力福島第一原子力発電所があり、いまだに放射性物質と汚染水を環境中にばらまいているし、木戸駅と竜田駅がある楢葉町は、来年度以降に住民の帰還を目指すそうだが、はたしてそれが正しいことなのか私にはわからない。そんな状況だから、今日は電車に乗りに行かないつもりだったが、どうしても鉄道好きの血を抑えきれずに電車に乗り込んだ。

 いわき駅を出て、トンネルをくぐると一面の水田が広がる。イネが風に気持ちよさそうに揺れている。このあたりは神谷と言っていわき市の穀倉地帯である。四ッ倉を過ぎると電車は海沿いに出る、岩のごつごつした波立海岸、砂浜の久の浜、多彩な海岸線を見ることができる。大和田建樹作詞の「汽車」の歌のとおり、「今は山中 今は浜 今は鉄橋渡るぞと 思う間も無く トンネルの 闇を通って広野原」山や海の景色を楽しんでいる間に広野駅に着く。広野からは真新しいバラストの上を電車は走る。木戸駅と竜田駅にある楢葉町は避難区域であり、日中しか立ち入りが認められていない。そのため、荒廃が進んでいる家もあった。また、住宅地のすぐ近くまで除染で出た廃棄物がシートの中に積まれており、悲しい光景だった。終点の竜田では、半分以上の乗客が帰りの切符を買ってそのまま引き返した。電車は走ったものの、楢葉町に本当の復興はまだ訪れる気配がない。

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