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バスの抜本的な安全対策を

 日本国内で1年間に交通事故で亡くなる方の数はおよそ4500名、このうちバスの事故で亡くなる方はおよそ、50名くらい、この4500名のうち、トラックやバンなどの貨物用自動車の事故や事業用の乗用車(タクシー・ハイヤー)、自転車事故で亡くなる方の数がどのくらいかはわからないが、かりのその数をおよそ500名とすると、自家用の乗用車の事故(レンタカー等を含む)で亡くなる方の数は4000人になる。自家用の乗用車とバスの輸送人数の比率はおよそ10:1なので、おおざっぱにいって自家用の乗用車はバスのおよそ8倍危険だということができる。とはいえ、バスの事故の場合、一度にたくさんの方が死傷するので、やはり社会的インパクトは大きい。

 2016年1月15日、午前1時50分ごろ、長野県軽井沢町の国道18号線碓氷バイパスで、東京から長野県の飯山市などにあるスキー場に向かっていたキースツアー(東京都渋谷区)が企画し、イーエスピー(東京都あきる野市)が運行するスキーバスが左カーブを直進して、反対車線のガードレールを超え、道路から転落した。この事故により、乗客12名、運転手2名が死亡し、27名が負傷した。負傷者の中には現在でも意識がない人がいるという。事故当時軽井沢の気温はー3℃だが、積雪や凍結はなかった。また、運行計画によると、現場付近は上信越自動車道を経由することになっていたが、理由は不明だが一般道である国道18号碓氷バイパスを経由していた。

 ここにきて、きな臭い情報が入ってきた。バスを運行したイーエスピーは、運転手に1回実施すべき健康診断を受けさせていなかったことが判明した。また、運行管理者は運行業務に出る運転手と対面して健康状態などを確認しなければならないのに、312回のうち46回で不適切な対応があったほか、初任運転手への適性診断もしていなかった。 ことが国土交通省の検査によってわかり、処分を受けたばかりだという。

 バス業界は、2000年の規制緩和で、新規業者の参入の規制が大幅に緩和された。規制緩和により、競争を活発化させて、消費者の利益を図る意図があったと思われるが、残念ながらこの規制緩和は失敗に終わった。結局、体力の弱い事業者の参入によって、バス業界は安売り合戦になり、安全性無視の経営が横行するようになった。その最たる例が、2012年4月に関越自動車道藤岡ジャンクション付近で起きた、ハーヴェストホールディングスが企画し、陸援隊が運行を行った都市間ツアーバスの死亡事故(7名死亡、39人負傷)であろう。今後は、安全な運行を最優先するために、安全性を軽視する会社にはバスの営業をさせない、バス運転士の健康チェックをより厳格に行う、プリクラッシュブレーキの装備を進める、全ての座席に3点式シートベルトを装備するなどの安全対策をより徹底すべきだと思う。

 バスが、より安全になり、多くの人に愛される交通機関になることを切に願います。

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コメント

また起こってしまった・・・そう思ってしまいました。  
ここまでくると夜行バスツアー自体を見直さなければならないと思うんですが、 
最悪の場合禁止とか・・・
もうそこまでして行わなければならないことだと私は思うんですが。

本当に深刻な事故ですね。
夜行バスは、限られた週末を有効に利用するためには欠かせない交通機関になっています。本当は、東京~名古屋、東京~大阪、大阪~北九州・福岡など需要の多い区間には夜行列車を復活させるのが安全性の面から望ましいのですが、今となっては、コストがかかり、JRもやりたがらないと思います。せめて、プリクラッシュブレーキの付いたバスだけを夜行運転を認めるということはできないのでしょうか。

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