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小説「2030年」 ⑤難問を抱える柏市

 快速電車は柏駅に着いた。たくさんの人が電車を降りた。明生も席を立って人の流れに乗って電車を降りた。ここから各駅停車に乗り換えて北柏までいく。会談の手前には人の流れが滞っていたが、これでも明生が大学を卒業して柏に住み始めたころに比べれば人は減った。

 柏市は千葉県北西部、いわゆる東葛地域の中心都市である。江戸時代まではさしたる町ではなかったが、明治以降、常磐線と東武野田線の乗り換え駅となったことが発展のきっかけで、その後、つくばエクスプレス、国道6号線、国道16号線、常磐自動車道と主要な交通機関が集中した。そのため、商業、教育、工業などが集積するとともに、都心に通う人が住むベッドタウンになった。1970年には17万人弱だった人口は、1985年には31万人に達し、2010年には40万人を超えた。その後をもジワリジワリと人口が増え続けたが、ここ数年は人口は減少に転じた。少し前までは、人口構成は比較的若かったが、急速に高齢化が進んでいる。それでも、全国的にみれば恵まれた方である。

 歓談を上がり、各駅停車のホームに移動する。各駅停車は発車したばかりで、次の電車まで時間がある。明生は、板柏駅の階段が近い車両の位置まで移動した。夕方になり、少し涼しくなった風が心地よい。金曜の夕方、疲れているが、この風を受けていると、少し身体の力が抜ける気がした。そうしているうちに各駅停車の電車が来た。柏駅でかなり降りると、電車は空席だらけになった。北柏までは1駅だが、疲れているので空席を見つけて座った。

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