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線路は続くよ

 私は物心がついた時には鉄道が好きになっていた。当時の自宅の裏山を登っていくと山があり、遠くを走る列車を見降ろすことができた。小学校に入るころには時刻表を愛読書として、時刻表で日本のおもな都市名を覚えた。小学校中学年くらいになると、夏の朝など早く目覚めた時には家を抜け出して、近くの常磐線を走る列車を見に行ったことがある。当時の常磐線はにぎやかだった。まだ東北新幹線の開業前で、常磐線は首都圏と東北地方、北海道地方を結ぶ主要ルートだった。昼間には上野から常磐線経由で青森を結ぶ特急「みちのく」が走っていたし、夜間には寝台特急「ゆうづる」、急行「十和田」が走っていた。とくに、ロイヤルブルーにシルバーの細い帯を巻いた「ゆうづる」は美しく、常磐線の女王と言ってもよかった。大学生になって仙台で一人暮らしを始めた時にもすぐ裏に仙山線が走るアパートに住んでいた。私が一人暮らしを始めた1992年は、仙山線にとって非常に忙しい年で、山形新幹線の工事のため、仙山線が山形へのメインルートになっていたため、特急列車あり、夜行の急行「津軽」ありのにぎやかな年だった。私は4年間、仙台を0時少し前に出る最終電車が通るのを就寝の合図にして過ごした。2005年から2003年に住んでいた郡山のアパートは、アパートのすぐ前が磐越西線で、SL列車や、快速「あいづライナー」を見ながら過ごした。こんな感じで、私の人生には絶えず鉄道とのかかわりがあった。もちろん様々な鉄道に乗った。熱帯雨林の中を走る台湾の南廻線、オホーツク海の夕焼けを見た北海道の釧網本線、富士山、八ヶ岳、甲斐駒ケ岳などの数々の名峰が見られた中央本線、ここには書ききれないくらいの旅の思い出がある。私はこれからどんな列車を見るのだろう、どんな人に出会うのだろう、どんな景色があるのだろう、どんな線路の響きを聴くのだろう。旅って楽しい、生きるって楽しい、そして、鉄道は素晴らしい。

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コメント

鉄道は純粋に景色を楽しめるからいいですよね。

高速道路は山ばかりでも鉄道は市街地や平野も走る場合がありますから。お互いに良い点を生かして上手に旅の中に活用したいものです。

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