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厳しさを増すJR北海道

 鉄道の利用状況を示すデーターに、輸送密度という言葉がある。これは、その路線1kmあたり1日平均どのくらいの人が利用したかを示す数字である。交通機関の鉄道の最大のメリットは、輸送力である。自家用車であればどんなに道路を造ってもひどい渋滞になるような輸送量でも、鉄道は難なく輸送することができ、バスであれば運転手の確保が困難な輸送量でも鉄道なら問題なく機能する。鉄道が大量輸送のメリットを発揮できる輸送密度はおよそ2000人であると考えられる。

 JR東日本の場合、2011年から2015年の平均で山手線の輸送密度が110万人、埼京線が73万人、東海道本線(東京~熱海)が36万人、横浜線が23万人、総武本線が23万人となっている。ちなみに常磐線の場合8万人だが、日暮里~取手間に限れば36万人、一方、原ノ町~岩沼間は2000人程度と同じ路線でも大きな格差がある。JR東日本にも輸送密度2000人を割り込んでいる路線があり、磐越西線、水郡線、磐越東線、烏山線、石巻線などがあり、最も低い山田線の輸送密度は248人にすぎない。しかし、JR東日本の場合、山手線や埼京線、東海道本線、横浜線、総武本線、東海道新幹線、常磐線、中央本線、高崎線などのドル箱路線が多く存在し、鉄道で十分収益を上げることができる構造になっている。

 一方、JR北海道の場合、もっとも輸送密度が高いのは函館本線の小樽~札幌間でおよそ4万4千人、次いで千歳線の白石~苫小牧間が4万3000人。ほとんどの路線が1万人以下未満で、最低が留萌本線の留萌~増毛間で39人にすぎない。

 これは、JR北海道の営業エリアが首都圏に比べると人口密度が低く、旭川や帯広を除けばさほど大きい年が存在しないことが大きい。JR北海道は会社の存続をかけて不採算路線の廃止や利用の少ない駅の廃止を進めようとしているが根本的な解決には程遠い。北海道の公共交通機関をどうするかという問題と深くかかわるこの問題、視界不良である。

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コメント

非常に厳しい数字ですね。
人口密度が低いから厳しいんでしょうかね?

非常に厳しいですね。私は鉄道路線を全線残すべきだとは思いません。どこが必要で、どこがバス転換が望ましいか十分な議論が必要だと思います。また、そのような人口密度の低い地域での高速道路の建設は即刻中止すべきだと思います。

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