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2019年5月の5件の記事

井の中の日本人

   最近巷に増えたのは、外国の人に「日本はとてもすごいです」、「日本の人大好きです」などと言わせるテレビ番組や「日本の技術はこんなにすごい」、「日本人はこんなに尊敬されている」などの自画自賛をしている本やネット動画である。だからと言って誤解してほしくないのは、別に私が日本や日本の人が嫌いではないということ、私は戸籍を辿ると江戸時代末に日本に生まれた方に行きつく生粋の日本人だろうし、日本という国の自然や歴史、人が嫌いだというわけではない。しかし、日本人はいつから奥ゆかしさを失い自画自賛が大好きな井の中の蛙になってしまったのだろうか。


   私が思うに、このようなテレビ番組や本、ネット動画が増えたのは21世紀に入った頃ではないかと思う。(あ、ネット動画は昔はなかったですね)バブル崩壊、長引く不景気を経て、日本に住む人の多くが変化を恐れ、将来に希望を持てなくなった時期に合致すると思う。それ以前はむしろ日本人は奥ゆかしかったと思うし、健全は批判もされてきたと思う。落ち目の人が、耳ざわりのいいおべんちゃらに飛びつくのと同じようなものだろう。考えても見ればわかるが、私たちが外国に行ってマイクを向けられれば多少の嘘が混じってもその国の良いところだけを言う人がほとんどだろう。それを真に受け喜んでいたとしたら、日本もずいぶん落ち目になったと思う。

さようなら強さ、ようこそ優しさ

   外国の人が日本に来て驚くのは、日本のドライバーが「俺様病」にかかっていることだそうだ。横断歩道に歩行者がいても止まらない、市街地や住宅街の狭い道でもスピードを出すなど、歩行者の安全よりも自分の都合を優先することである。もちろん、すぐ後ろに別のクルマが迫っている時に横断歩道の手前で止まったら追突される恐れもあるだろうし、大事な用事を抱えて急ぐドライバー心理はわからないでもない。
それでも、ドライバーと歩行者を比較すれば、歩行者が圧倒的に不利な立場にあることは間違いない。

   歩行者は無防備な状態で歩いているのに、ドライバーはクルマという鉄板に囲まれた凶器になりうる機械の中に乗っている。スピードを出すなとは言わない、せめて、横断歩道に歩行者がいれば安全な状態であれば道を譲る、市街地や住宅街では速度を落とす程度の優しさは当然必要になるだろう。最近は「圧倒されるか、圧倒するか」という頭の悪いクルマのCMがあったが、クルマやドライバーに求められるのは強さではなく、優しさだと思う。

母の日に

   明日は母の日、私の母は2016年8月にこの世を去っているから、3度目の母のいない母の日になった。思えば母が生きている間は感謝の言葉を口にすることはあまりなかった。居て当たり前の存在だったし、感謝の気持ちは当然持っていたが、母にそれを伝えることは恥ずかしいというか照れくさいような気持ちがあった。今は感謝の言葉を伝えるすべがなくなってしまった。人間は思っている以上に儚いもの。自分の気持ちを言葉にして伝えることは本当に大切なことだと思う。そのチャンスは今日だけかもしれないし、次に会った時だけかもしれない。

どうする、JR北海道

 

   1987年に国鉄が分割民営化され、JR北海道が誕生した。翌年には青函トンネルが開業した。ちょうどこのころはバブル景気と言われた空前の好景気で、JR北海道はトマムや富良野、ニセコなどへの観光列車を運転したり、上野と札幌を結ぶ寝台特急「北斗星」を運転するなどの積極策に出た。しかし、当時中学生だった私が危惧していたとおり、ほころびはすぐに現れた。バブル景気の終焉、北海道の有力銀行だった北海道拓殖銀行の経営破綻などが続く中、北海道の景気は低迷、客単価の高い、札幌〜函館、札幌〜帯広・釧路を結ぶ特急列車に活路を見出そうとするも、釧路発札幌行きの特急「スーパーおおぞら」が石勝線のトンネル内で火災を起こす事故が発生した。2016年には北海道新幹線新青森〜新函館北斗間が開業したが、函館周辺だけでは需要が低く、札幌まで在来線の特急列車に乗り継ぐと時間がかかりすぎ航空機との競争力に欠けた状態である。
   元はと言えば、1987年の国鉄分割民営化の時に、私が危惧していた通り、北海道は広く、人口が少ない。人口密度で言えば、東京都は1㎢あたり6000人を超えているが、北海道は70人程度にすぎない。鉄道は人や貨物を大量に運べることが最大の強みだが、北海道のような人口密度の低い地域ではそれが足かせになる。その意味では、JR北海道の苦境は、単にJR北海道の経営陣や社員の怠慢だとは思っていない。国鉄の分割民営化自体の無理が現実になっただけだと考えている。

カエルの歌が

   モクレンもサクラも散ったと思ったらハナミズキやフジが咲き出した。田んぼに水が張られたと思ったら、それを待っていたかのようにカエルが鳴き出した。人間の世は何かと慌ただしいが、季節の移り変わりもなかなか慌ただしい。我が家は裏に田んぼがあって、カエルは我が家のアイドルよのうなものである。夜はアマガエルのゲロゲロという鳴き声を聞きながら眠る。リビングの1人がけのソファーに座ると、すぐ傍に小窓にカエルが張り付いていて、その姿を見ながら休日の午後はまどろむこともある。
   そんなカエルだが、カエルを含む両生類は世界的に減少傾向にあるそうだ。 原因はカビなどによる病気の流行や気候や環境の変化。およそ4億年前の古生代デボン紀に生まれた両生類、この危機を乗り切ってほしいと切に願う。

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