居酒屋賛歌
旅の楽しみはいろいろあるけれど、旅先の居酒屋でのひとり酒も大きな楽しみのひとつです。夕陽が西の空に落ちかける頃ホテルを出て、向かうのは駅前や市街地の中心部。ガイドブックに載っているような観光客向けの店はできるだけ避け、仕事帰りのサラリーマンが仕事の疲れを洗い流したり、サンダルばきのおっさんが1杯ひっかっけにくるようなローカルな店を選ぶ。店を物色しながらぶらぶら歩くのは楽しいし、そういう旅をしているうちに少なくとも大外れを引かなくなった。
店に入ったらカウンターに座る。テーブルだと。そのテーブルだけで世界が完結してしまって1人旅には好ましくない。カウンターなら向こう側にいる店の大将と話すこともできるし、横にいる他のお客との会話も楽しむことができる。基本的に私はそんなに積極的に他人に話しかけることはしないが、アルコールが入ると楽しくなるし、様子を見ながら話しかけるようにしている。もちろん、地元の人の話に聞き耳を立てるのも楽しい。
飲むお酒は最初の1杯はよく冷えたビールに限る。暑い日に1日歩き回り火照った身体に冷たい水脈を作る。その後はその土地の日本酒を楽しむ。九州なら焼酎がいい。料理は肉でも野菜でもいいが私はやはり魚が好き、日本はどこに行っても大差がなくなったという人もいるがそれは違うと思う。地域によって魚が全く違うから、その土地土地で驚くほどおいしい魚に出会うことができる。広島で食べた瀬戸内海のイワシは美味かったし、長崎では酢でしめていないサバを味わった。高知のドロメと日本酒は絶品だったし、鳥取の白イカもまた味わってみたい。
今、新型コロナウイルスで居酒屋業界はかつてない危機にあるという。どうかこの危機を乗り切って新型コロナウイルスまた日本のどこかでおいしい酒と美味しい料理の数々にさいかいしたい。
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