いわき地区の炭鉱鉄道を訪ねる その2
内郷駅は現在は小さい駅である。かつては貨物の取り扱いがあり、炭鉱への専用鉄道も複数あった。現在はその敷地の一部は駅北側の住宅地になっている。今回たどるのは古河好間炭鉱専用鉄道、内郷駅からいわき市好間町北好間を結ぶ5.7kmの鉄道である。開設は1908年、廃止は1972年である。
内郷駅西側の住宅地から古河好間炭鉱専用鉄道を辿ってみる。しばらくは常磐線の線路と住宅地の間を進む。新川に架かる橋のところで一旦常磐線から少し離れる。鉄橋を特急ひたちがいわき駅に向けてラストスパートをかける。鉄道はどんなに時代が変わってもやっぱり素晴らしい。
しばらく歩くと線路沿いにパチンコ店やスーパーマーケットがあり常磐線の線路から離れる。古河好間炭鉱専用鉄道はおそらくこれらの店舗の敷地を走っていたものと思われる。スーパーマーケットの少し先で左に緩やかに分岐している。ちょうど砂利が敷かれた空き地があるあたりである。この辺りは住宅地になり当時の面影はないが、少し先のジムの駐車場が道路に対して斜めになっている。これは、駐車場の敷地の一部がかつての線路だったからだろうと思う。バス通りを超えてかつての線路跡を辿っていくと、見覚えのある中華料理店に辿り着く、この店の駐車場も道路に対して斜めになっていて傾斜もついて何故だろうと思ったら線路跡を転用した敷地だからだろうと思う。
中華料理店を過ぎて狭い道を左に曲がる。ここからははじめて歩く道である。住宅地を歩くと間もなく左側からかつての線路跡の築堤が見えてくる。築堤が小川を渡るときに赤れんが製の立派な橋台が残っている。廃線から既に50年、よく残っていたものと関心する。その先は築堤の上を歩けるようになる。線路跡を歩くのは気持ちがいい。人間には想像力という素晴らしい能力がある。ちょっと想像力を働かせば炭鉱に向けて列車が走っていく姿が想像できる。築堤をしばらく歩くと、線路はトンネルに突き当たる。残念ながらトンネルは通行禁止になっている。
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