遊覧船の明日のために
4月に発生した知床半島の遊覧船事故以来、各地の遊覧船は利用者が減っているという話を聞いた。それ以前も新型コロナウイルスの蔓延で各地の遊覧船をはじめとする観光関連の事業は相当厳しい経営を強いられてきたが、それに追い討ちをかけた形となった。
今回の知床半島の遊覧船事故は、言葉もないくらいひどい事故だった。40年近く使われた老朽化した船、壊れたままの無線機、運航管理者である社長は事務所に不在、午後から波が高くなることが予想され、他社の人に出航しないよう忠告されていたにもかかわらず出航した船長。とはいえ、全ての遊覧船事業者がそのような状態ではないだろう。
貸切バスでは2016年に長野県の碓氷バイパスで起きたスキーバスの事故をきっかけに、貸切バス事業者安全性評価認定制度ができた。この制度は、法令違反や事故発生の状況を評価し、星なしから☆☆☆の4段階で評価するものであり、貸切バスを利用する上で一定の参考になる。
私はこれまで、箱根の芦ノ湖、松島、三陸の浄土ヶ浜、台湾の淡水、高知の竜串など様々な場所で遊覧船に乗ってきた。船からでないと見られない景色もたくさんあったし、乗り合わせた乗客や乗員の方との楽しい会話もあった。遊覧船にも貸切バスと同じような事業者安全性評価認定制度があれば、優良な事業者についての状況を誰もが知ることになると思う。
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