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高校野球は変われるか

 現在、甲子園球場では夏の高校野球が行われている。ちょうど今日は福島県代表の聖光学院が宮城県代表の仙台育英と対戦するので今から楽しみにしている。高校野球を楽しみにしているのは私だけではなく、結構多いと思う。NHK放送文化事業団が調査した結果によると、観戦することが好きなスポーツの1位はプロ野球であるが、その次が高校野球、以下、フィギュアスケート、マラソン、駅伝、サッカー、バレーボール、相撲と続く。このことからも国民的なスポーツイベントと言っても良いだろう。

 夏のお盆前後の時期に行われる高校野球は、家にいることが多いお盆前後の時期に行われるので、テレビでの観戦する人も多く、都道府県代表が出場するということで、野球自体にはさほど関心がなくても地元の代表を応援するために感染する人も多いと思う。すでに100年以上の歴史を数え、風物詩としても認識されている。

 この高校野球、今、大きく変わらなくてはならないと思っている。それは昨今の暑さ対策である。近年、試合中に選手や審判が体調を崩すことが多くなってきた。多くが熱中症によるもので、原因は猛暑。甲子園球場からさほど遠くない神戸市の2020年8月の平均気温は30℃、概ね気温は上昇傾向で、この100年で4℃程度上昇した。もちろん、高等学校野球連盟も手をこまねいているわけではなく、試合の間に休養日を設けたり、積極的に給水を促すなどの対策はしているが、それも焼け石に水の感はある。

 最も効果的なのは、会場を涼しい場所に移してしまうことだろう。涼しい場所といえば、北海道だ。特に道東の釧路や根室は涼しい。釧路の2020年8月の平均気温は19.5℃、根室の2020年8月の平均気温は18.6℃、これなら思いっきり野球をやっても全く問題はなさそうである。しかし、北海道を会場にすると、西日本の高校にとっては旅費の負担が重い課題になる。現地の受け入れ態勢にしても北海道の短い夏は観光シーズンのピークでもあり、ホテルなどにも余裕はないであろう。他に涼しいところといえば、青森県から宮城県の三陸沿岸があるが、ここも抱えている事情は大差がない。

 ラグビーの聖地は花園、サッカーの聖地は国立競技場、大学野球の聖地は神宮球場になっているように、高校野球の聖地は甲子園球場になっている。選手たちは甲子園でプレーをすることを目標に練習に励んでいることを考えると、他地区への移転はそんなに簡単なことではないと思う。最も有効なのは、甲子園をドーム球場にして、どんなに暑くても安全にプレーできるようにすることだが、これには相当なお金がかかる。また、気温がピークになる時間を避けて、午前中の涼しい時間と夕方から試合を行う案もあるが、近年の暑さは朝から相当なもので、やらな合いよりはやった方がいいと思うが、これも決定打とは行かなそうだ。

 高校野球のやり方を変えるにあたって、最大の障害になっているのが「伝統」という言葉である。長年猛暑の時期に甲子園球場でやってきたという伝統がこの問題の解決を難しくしている。会場を変えるにも、やり方を変えるにも、相当な批判がありそうだと思われる。「俺たちの夏の楽しみを奪うのか」、「昔の選手も暑い中耐えてきた、最近の選手はだらしない」、「暑さという困難の中でのプレーは感動的である」などの反対意見が聞こえて来ることが予想される。しかし、熱中症は時に命に関わる問題である。近年の状態を見ると、近い将来、大きな事故の発生もないとはいえない。

 ここまで言ったら言い過ぎになるのかもしれないが、高校野球を変えることは、全ての面において古いやり方が残る日本の社会を変える大きなきっかけになるのかもしれない。伝統や過去のしがらみにとらわれない議論が必要な時期になっているのだと思う。

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