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人生とは

 人生を旅に例える人は多い。なるほど、過ぎたことは戻らないし、先のことはわからないからそうなのかもしれない。旅にもいろいろあるけれど、おそらく人生とは相当ひどい道をポンコツ車で旅するようなものだと思っている。間違ってもピーカンの晴れ間に一直線な高速道路をピカピカの高級車やスポーツカーでぶっ飛ばすわけではない。もちろんそんな時もあるのだろうが、時には真っ暗闇の下を走ることもあるだろうし、砂利道を走ることもあるのだろうし、山賊が出てくるような山道を走らねばならない時もある。交差点や分かれ道には標識なんてどこにもない。そのような中悩みながら道を選んでいくのが人生だと思っている。クルマだって相当ひどいものだ。いつも気持ちよく走ってくれるとは限らない。タイヤがパンクして立ち往生するかもしれないし、ギシギシ嫌な音を出しながら走っていくかもしれない。人の心と身体なんて実に脆いものだ。

 人生を誰と一緒に生きるか、それとも1人で生きるか、どのような形で一緒に生きるか選択することは非常に難しい。1人で生きることのメリットは非常に大きい。誰に気を使う必要もないから、好きなように生きることができるし、好きなことをして過ごすこともできる。しかし、何かあった時には1人で解決をしなければばならないし、寂しさに耐えなければならないことも多い。友人や親子、兄弟、親戚も大切な旅の仲間だ。しかし、友人で一生生涯を共にする関係というのはなかなかいないものだ。親は生まれた時から一緒にいて、自分を見守ってくれる存在だが、多くの場合、18歳から20代の間には独立して別の場所で生活を始める場所が多いだろう。そして親は先に旅を終えるものだ。子どもはどんどん成長して頼もしい存在だが、大きくなると別の道を歩むことが多い。兄弟は時間的には最も長い時間一緒に旅をすることができるが、就職や結婚で離れることが多い。親戚もまた然り。最も長い時間一緒に旅をすることができるのは、夫婦(同性、異性問わず)なのだろうと思う。真っ暗な道では手を取り合って不安を和らげながら、太陽の下では歌を口ずさみながら一緒に旅をしていくことになる。一昨日、夫婦として一緒に旅を始めた友人の姿を見ながらそんなことを考えた。

 新たな旅を始めた友人夫婦の旅が、楽しい旅になることを切に願う。

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