人気ブログランキング やえもんのひだまりカフェ: 2024年11月の5件の記事
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2024年11月の5件の記事

知識とニュースの偏食時代(上)

 最近ではテレビや新聞、ラジオなどのいわゆるオールドメディアにはぼ関わらず、知識やニュースはもっぱらXやFacebookなどのSNSやYouTubeやTikTokなどの動画投稿サイト、あるいは5ちゃんねるなどのネット掲示板などで得るという人が増えている。とくに、年齢が若い人ほど顕著で、テレビはほぼ見ないという人が増えているという。

 SNSや動画投稿サイト、あるいはネット掲示板の最大のメリットは、スマートフォンがあれば、いつでもどこでも、自分のほしい情報にありつけるということだろう。オールドメディアだとそうはいかない。新聞は基本的にどんなに頑張っても朝刊と夕刊の1日2回しか発行されないし、テレビやラジオのニュースだって決まった時間にしか流れない。私はかつて台湾を旅行した時、車程という田舎の山の中のローカル線の終着駅を旅していた時に、ネットのニュースでイラクのサダム・フセインの処刑を知った。台湾のホテルに行けば、テレビで日本語のニュースを見ることができるし、台湾は日本と同じ漢字文化圏だから、新聞を見れば大体のことがわかる。日本語メディアなどなさそうな田舎町で、日本語のニュース速報を入手できる。すごい時代になったものだと思った。

海軍カレーと走水の黄金鯵

 昔、日産の初代セフィーロのテレビCMのキャッチコピーが、「食う寝る遊ぶ」であった。なかなか秀逸なキャッチコピーで、バブル景気で束の間の余裕を手にした日本人に刺さるものだったと思う。今回の旅とセフィーロは関係がないが、「食う寝る遊ぶ」を「食う乗る遊ぶ」にすると旅の重要な構成要素になる。前回は「乗る」を扱ったから、今日は「食う」を扱いたい。

 横須賀の美味いものというと、多くの人が海軍カレーを連想するだろう。横須賀駅で電車を降りると、私たちは潜水艦や護衛艦を見ながら少し歩き、早速海軍カレーを食べることにした。海軍のレシピにカレーライスが乗ったのは1908年である。海軍では当時多かった脚気対策に食事の洋風化を進めていて、その流れでカレーライスも取り入れられた。太平洋戦争の敗戦で海軍は消滅したが、海上自衛隊でもカレーライスは引き続き取り入れられ、現在でも艦船ごとの独自のレシピがあるという。このような背景から横須賀のほか大湊(青森県むつ市)や呉では海軍カレーや海上自衛隊カレーが名物になっている。私たちが入った店はビュッフェスタイルになっている。カレーは海軍カレーのほか海上自衛隊カレー、キーマカレー、チキンカレーがあり、全種類食べてみたが、あまり辛くなくコクがある海軍カレーが一番美味かった。

 その日の夜は観音崎の近くにある走水海岸にある旅館に泊まった。魚はどれも美味かったが、ここの名物である黄金鯵が脂の乗りも良く、歯応えも良く、ひときわ美味かった。改めて東京湾の豊かさを実感した。中居さんが欧米系と思われる女性でこの人が愛想よく対応してくださり、旅の仲間と楽しく語らい、食べ、そして飲んだ。夜は窓の向こうに東京湾が広がり、その向こうには街明かりが見えた。千葉か市原かと思ったが、後で地図を見たら横浜だったようだ。翌日の朝食にも開きにした鯵が出でこれも美味かった。鯵だけに味をしめた私たちは、昼食にも鯵フライを食べた。人生においてこれほど味を食べたことはない。

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横須賀線、京浜急行、魅力対決

 東京と三浦半島を結ぶ鉄道路線はいくつかあるが、今回はそのうち、横須賀線と京浜急行の魅力を比較してみたい。

 

 まずは横須賀線から。横須賀線は東京駅以東は総武快速線と直通運転していて、市川、船橋、千葉、そして一部の列車は成田空港や茂原、木更津方面に乗り換えなしで行くことができる。さらに、近年では湘南新宿ラインと直通運転をはじめ、渋谷、新宿、池袋、大宮宇都宮と三浦半島を乗り換えなしで行き来できるようになった。横須賀線の魅力の一つはグリーン車の存在、追加料金は必要だが、ゆったりしたリクライニングシートは快適そのもの。それではさっそく横須賀線の電車に仮装乗車してみよう。横須賀線の電車は東京駅の地下ホームから発車する。品川駅の手前で地上に出る。品川駅を過ぎると東海道新幹線と並走しながら走る。かつては東海道本線と同じ線路を走っていたが、東海道線も横須賀線も乗客が多い路線で増え続ける乗客をさばけなくなり、横須賀線は少し遠回りになるが、品鶴線と呼ばれていた貨物線を活用して、東海道本線と別ルートにした。遠回りを瞬足でカバーしようとしているのか、この区間の横須賀線はなかなか速い。横浜を過ぎるとやや山がちになる。大船で東海道線と別れると間もなく北鎌倉、駅の両側にお寺が見え、歴史の町に来たことを実感する。鎌倉で電車は空き、逗子でさらに空くが、横須賀線はここからが面白くなる。田浦駅は両側をトンネルに挟まれた谷間にある駅だが、プラットフォームの長さが11両編成の電車より短く、先頭車両はトンネルの中で停車し、その車両だけはドアが開かない。やがて左側に海が見え、海上自衛隊の護衛艦や潜水艦が見えると横須賀駅に着く。横須賀駅は少々変わった作りをしていて、駅の中に階段がない。元々は終着駅として作られたので、行き止まり式の駅だった。太平洋戦争中横須賀線が久里浜まで延長されたが、2本ある線路のうち1本だけが久里浜方面に伸びている。横須賀駅は横須賀の中心市街地からは離れているが、この路線の建設目的が軍港である横須賀に人や物を輸送することであれば納得のいく場所でsる。横須賀線の魅力は歴史と鉄道の関わりを実感することにあるといっていいと思う。

 次は京浜急行。こちらも都営浅草線、京成電鉄に乗り入れていて、東銀座、浅草、成田空港に乗り換えなしで行くことができる。それぞれの会社の車両も乗り入れていて、車両のバリエーションはなかなか豊富だ。都営浅草線と接続するのは泉岳寺駅だが、実質のターミナル駅は品川駅である。この会社はとにかくきめ細かく駅がある。もちろん各駅停車ばかりでは時間がかかってしょうがないから、特急、快特といった速達列車にも力を入れている。特急や快特が速く走るには各駅停車がのんびり走っていてはこれらの列車の足を引っ張ってしまうから、加速性の良い車両を入れていて、キビキビした走りを楽しむことができる。また主要駅では特急や快特と各駅停車の接続が図られており、階段を上り下りしなくても同じプラットフォームの反対側で接続する電車に乗り換えることができるようになっている。品川から横浜まではかつての東海道に沿って走り。品川駅の次が北品川駅なのは、こちらが本来の品川で、品川駅があるのが本来は高輪と呼ばれるところである。他にも青物横丁という生活の香りが溢れる名前の駅があったり、幕末の生麦事件にちなんだ生麦駅があったり、そういったことも京浜急行の特徴になっている。京浜急行は横浜駅からはほぼ真南に一直線に横須賀を目指す。途中に鎌倉時代に執権を務めた北条氏の一族が作った金沢文庫にちなんだ金沢文庫駅があるなど、こちらも歴史との縁はある。横須賀市内に入ると、軍港のそばではなく、中心市街地に近い汐入駅や横須賀中央駅に停車する。この後、ペリーが来航した浦賀や三浦半島の先端が近い三崎口まで電車は走る。京浜急行の魅力はきめこまかいサービスと利便性にあると言える。

 異なった魅力を持つ横須賀線と京浜急行、三浦半島への旅に是非利用してほしいと思う。ちなみに青い電車は横須賀線、赤い電車は京浜急行です。

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反省するは彼だけにあらず

 日本保守党の百田尚樹代表、YouTube番組で、少子化対策を議論した際に「小説家のSF」と前置きした上で「30超えたら子宮摘出」と発言したことが9日、分かった。

 百田氏は8日配信の番組で「これはええ言うてるんちゃうで」「小説家のSFと考えてください」と述べた上で「女性は18歳から大学に行かさない」「25歳を超えて独身の場合は、生涯結婚できない法律にする」「30超えたら子宮摘出とか」などと語った。同党の有本香事務総長が「SFでもいくらなんでも」と指摘すると、百田氏は「時間制限を分かりやすく言った」と説明した。百田氏は9日、自身のX(旧ツイッター)で「あくまでSF小説としての仮定としての一例としてあげた話。現実にはあり得ないとも断っている」とした。

 日本保守党は10月の衆院選で3議席獲得。比例全11ブロックの総得票数の割合が2%に達し公選法が規定する政党要件を満たした。(スポニチアネックス)

 これは酷い発言。女性の人生も人権も全く考慮に入れていない発言で、仮に小説家のSFと仮定した場合でも、仮にも国政政党の党首の発言とは思えない。もちろんこれをすれば出生数は増えるかもしれません。女性が高等教育の機会を奪われれば専門職などに就く機会が閉ざされ、男性の経済力に頼るしかなく、婚姻数は増えるでしょう。また、25歳以上の女性を禁止することで、早く結婚する人が増え、結果的に出生数は増えるかもしれません。しかし、そのような極端な政策をすることで、不幸な結婚や不幸な家庭が増え、男性も女性も、もちろん子どもも家庭に縛り付けられることに気が付かないのだろうか。30歳をこえたら子宮摘出ということは傷害罪に該当する可能性がある。病気の治療などで医学上の必要性があり子宮を摘出する人はいるが、医学上必要のない手術は人を怪我させるのと何ら変わりがない。

 百田氏の発言は問題だが、彼の発言に歓声を送っていた人にも猛反省してほしい。自分が言えないことを言ってくれた、スカッとする、そうやって彼を支持してきた人が彼をここまで暴走させた面はあると思う。

知的好奇心の大切さ

 先日、以前の職場の先輩方と神奈川県の三浦半島を旅してきました。三浦半島は歴史の面でも、地理の面でも、生物や地学の面でも面白いところで、平安時代末には源頼朝が鎌倉に本拠地を置き、後に幕府を開いた。幕末にはアメリカからペリーが浦賀に来航し、日本に開国を迫り、明治以降は横須賀に海軍の基地が置かれ、現在も海上自衛隊と在日米軍の拠点が置かれている。地形の面でも、起伏に富んだ地形で、景色の良い場所が多い。また、大きな川や高い山こそないが、多彩な環境があり、生物も多様である。そして、東には東京湾、西には相模湾があり、走水の黄金鯵や三崎のマグロのように多くの人を唸らせる海の恵みも豊富だ。

 歴史的な遺産、良い景色、そして美味しい食べ物、これだけあれば旅を満喫するには十分な要素のように思えるが、私が思うに、これに知的好奇心が加わると旅の楽しみはより重曹的で深いものになるだろう。例えば、地層を見ても、ただきれいな地層だと思うよりは、ここは昔どんな地形だったか想像できる知的好奇心があった方がはるかに旅の面白さは増すと思う。そんな先輩方との旅は楽しく、また行きたくなる。

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