自民党最大派閥の清和政策研究会(安倍派)は19日、政治資金パーティーの裏金事件を受けて総会を開き、同派を解散すると決めた。党内第5派閥の志帥会(二階派)も同日、解散方針を決定。第4派閥の宏池会(岸田派)は昨年12月まで会長を務めた岸田文雄首相が18日、解散する方針を表明しており、事件は関係者が立件された3派閥がそろって消滅する異例の事態に発展した自民には現在6派閥があり、今回の件で半減する。
安倍派総会は党本部で開催。座長の塩谷立元文部科学相は冒頭「国民や党関係者の信頼を裏切った」と陳謝した。その後の記者会見で、安倍派から所属議員に還流したパーティー券収入分を政治資金収支報告書に記載してこなかった理由について「事務局長から各事務所に『記載しなくていい』と伝えられ、長年継承されてきた」と説明。衆院政治倫理審査会長を辞任する意向を示す一方、議員辞職は否定した。
二階派も東京都内で総会を開き、会長の二階俊博元党幹事長が解散を提案、了承された。二階氏は総会後の記者会見で「政治への信頼を取り戻すために志帥会を解散するという結論に至った」と発言。自身の進退は「地元の同志とよく相談して決める」とした。
岸田首相は19日、岸田派について首相官邸で記者団に「解散する」と明言した。18日の解散「検討」発言から踏み込んだ。岸田派は23日にも総会を開き解散を正式に決める。首相は立件について「政治への信頼を損ねるものであり、極めて遺憾」と語った自民は政治的責任があると判断した安倍派などの派閥幹部を党則に基づいて処分する方針。8段階ある処分のうち3番目に軽い「党の役職停止」とする案が浮上している。党紀委員会を近く開いて最終判断する。(毎日新聞)
「自民党よよく派閥解消を決断した。これで政治と金の問題は解決に向かうだろう」と考えたそこのあなた、自民党の思う壺ですぞ。そういえば自民党と壺の問題も完全には解決していませんね。多分若い方には壺といっても何のことだかわからないと思うので、ネットスラングで壺とは何を指すのか調べてみてください。
派閥解消は確かに政治と金の問題の解決には大事な一歩である。しかし、根本的な解決は、議員が事務所の事務方や秘書の責任にできない制度にすることである。現在の政治資金規制法の場合、議員の明確な共謀が明らかにならない場合、議員の当選が無効になることはないし、逮捕されることもない。事務方や秘書のせいにして議員は逃げられる仕組みになってる。これに憤っている方も多いと思う。目指すは政治資金規正法違反の改正である。今回の場合、政治資金パーティーのキックバックを政治資金収支報告書に記載せず裏金としたことが問題である。その裏金が誰の手に渡り、どこに使われたかが焦点になる。会計責任者や秘書が個人的に使い込んだなら議員は責任がないのだろうが、そうでないなら議員が選挙や政界工作に使った可能性が高いだろう。それを防ぐには、政治資金趣旨報告書に記載漏れなどの不正があった場合、議員本人も逮捕、起訴されて、当選無効になるような改正が必要だと思う。
国民が黙っていては議員たちはあたしが過ぎ去ったら今まで通りに派閥を復活させ、金権政治が復活するだろう。沈黙しないことはとても重要である。
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