最近寒くなってきましたね。寒くなってくると増えるのがノロウイルスの集団感染のニュース。今年は昨年の2倍のペースで感染者が増えているそうです。既に山梨県や奈良県で幼児や児童の集団感染が報告されています。ノロウイルスは抵抗力の弱い乳幼児や高齢者では重症化しやすいので、厳重な警戒が必要です。
ここからは厚生労働省ホームページ「ノロウイルスに関するQ&A」よりの要約です。
1 ノロウイルスによる胃腸炎とはどのようなものか?
ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口で感染し、ヒトの腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを起こし ます。
2 どのようにして感染しますか。
このウイルスの感染経路はほとんどが経口感染です。ウイルスに汚染された二枚貝を生や加熱不十分なまま 食べた場合、井戸水、などを通じての経口感染、ノロウイルスに感染した食品取扱者が調理した食品を通じての 経口感染、その他飛沫感染や患者のふん便などを通じた感染もあります。
3 ノロウイルスによる食中毒は、日本でどのくらい発生していますか?
年間300件前後、患者数は少ないとして8000人弱、多い年で2万7000人ほどです。
4 どんな時期にノロウイルス食中毒は発生しやすいのですか?
11月くらいから発生件数は増加し はじめ、12~翌年1月が発生のピークになる傾向があります。
5 ノロウイルスに感染するとどんな症状になるのですか?
潜伏期間(感染から発症までの時間)は24~48時間で、主症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛であり、発熱は軽 度です。通常、これら症状が1~2日続いた後、治癒し、後遺症もありません。また、感染しても発症しない場合や 軽い風邪のような症状の場合もあります。
6 発症した場合の治療法はありますか?
現在、このウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありません。このため、通常、対症療法が行われます。特に、 体力の弱い乳幼児、高齢者は、脱水症状を起こしたり、体力を消耗したりしないように、水分と栄養の補給を充分 に行いましょう。脱水症状がひどい場合には病院で輸液を行うなどの治療が必要になります。
止しゃ薬(いわゆる下痢止め薬)は、病気の回復を遅らせることがあるので使用しないことが望ましいでしょう。
7 予防のためには?
・患者のふん便や吐ぶつには大量のウイルスが排出されるので、食事の前やトイレの後などには、必ず手を洗い ましょう。 下痢やおう吐等の症状がある方は、食品を直接取り扱う作業をしないようにしましょう。
・ 胃腸炎患者に接する方は、患者のふん便や吐ぶつを適切に処理し、感染を広げないようにしましょう。
・特に、子どもやお年寄りなど抵抗力の弱い方は、加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱して食べましょ う。また、調理器具等は使用後に洗浄、殺菌しましょう。
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