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カテゴリー「クルマ・ドライブ」の102件の記事

懐かCM いすゞ・ジェミニ

 テレビCMは時代を映す鏡だと思う。CMを見れば、その時代の色というか雰囲気が透けて見える。今回は日本が元気で勢いがあったころのテレビCMを見てみよう。

 いすゞといえば、現在ではトラックやバスのメーカーとして知られているが、かつては乗用車の生産もしていた。その歴史は長く、1953年にイギリスのヒルマン・ミンクスのノックダウン生産(部品を輸入して組み立てだけを行う)が始まり、1962年には自社で設計したいすゞ・ベレルを発売した。しかし、ヒット車種になかなか恵まれず、販売面では振るわなかった。2002年にビッグホーンとミュー・ウイザードの生産を終了し、乗用車の生産から撤退した。そのなかで、もっとも販売面で成功したのが2代目のジェミニ(1985~1990)であった。この代のジェミニは、室内を広くとれる前輪駆動(FF)を採用した。CMでは「街の遊撃手」というキャッチコピーが使われた。では、CMをご覧いただこう。
 
 https://www.youtube.com/watch?v=ikWSo-eqjFM

 なんともすごいCMである。花の都針を舞台にジェミニが走る、回る、片輪走行をする、ジャンプする、踊る、ついには地下鉄の駅の駅に入る、川をジャンプで飛び越えると遊撃手の名に恥じないカーアクションを見せる。今なら、危険運転を助長しているとして、あっという間に放送禁止になるCMだろう。それにしても、こんな意欲的なCMが出た背景には、いすゞがそれだけ気をを入れて送り出した車であること、それ以上にこの時代の日本が上り調子で多少の馬鹿をやっても多めに見てもらえるおおらかさがあったからだろうと思う。それにしても、片輪走行をしている場面で、「シートベルトを締めて安全運転」のテロップが入っているところは笑った。それ、シートベルトを締めても危険ですから。

リモノが走る

 軽自動車という規格は1949年に誕生した。太平洋戦争後に、産業の復興と国民生活の向上がねらいであった。はじめは、零細な企業が多く、自動車としての完成度が低かったが、1955年に登場したスズキ・スズライト、1958年に登場したスバル・360の成功をきっかけに急速に国民車として普及した。現在ではおよそ3000万台の軽自動車が国内を走りまわっている。

 初期の軽自動車の代表格であるスバル・360は、全長2995mm、全幅1295mm、重量385kg、エンジン出力16馬力に対して、現在の軽自動車は全長3400mm、全幅1480mm、重量は1000kgを超える軽自動車も珍しくなくなった。そしてエンジン出力は最大64馬力、市街地どころか、高速道路でも十分な走りをする軽自動車も増えてきた。軽自動車と言いながら、最近の軽自動車はずいぶん立派になったものである。

 こうなると、ある疑問が湧いてくる。現在の軽自動車はややオーバースペックすぎるのではないか。たとえば、高速道路を走らない人にとって今の軽自動車は速すぎる。クルマに1人か2人でしか乗らない人にとっては今の軽自動車は大きすぎる。近距離でしかクルマを使わない人にとっては、今の軽自動車は立派すぎる。そして、今の日本の都市にとって、軽自動車ですら、駐車に使うスペースは広すぎる。そんな人たちに、ちょうどいい乗り物があってもいいと思う。それなら、ミニカーがあるだろうという人もいるだろう。ただ、ミニカーは普及が進まない理由があると思う。エンジンが50cc以下になっているから、速度が低く、他の車両との速度差が大きすぎること。定員が1名なので、人の送迎に使えないことなどの問題がある。

 このような状況の中、新たな企画が進んでいる。超小型モビリティーである。これは、ミニカーよりは汎用性があり、軽自動車よりは経済的で小型なクルマである。たとえば、ミニカーが50ccのエンジンしか積めないのに対して、超小型モビリティーは125ccまでのエンジンか、8kWまでのモーターを積むことができる。定員も、1名に限られるミニカーに対し、大人2人、または大人1人と子ども2人が乗ることができる。そのプロジェクトの一つがリモノである。

 http://www.rimono.jp/index.html

 ウレタン製のボディは面白いアイディアである。バーハンドルはかつてのオート三輪で採用例があるが、近年はほとんど見かけない方法である。軽自動車より2回り小さなボディは柔らかいウレタン製。最高速度45kmは、都市内の交通と考えればまずまずの性能であろう。何よりいいのがキュートなデザイン。もちろん、課題は多い。法的な位置付けをどうするかは未定だし、従来のクルマのドライバーが少しスピードが遅い超小型モビリティを受け入れるかはわからない。ただ、コンパクトなボディに、ほどほどの性能を持つこれらの超小型モビリティに可能性はあると思う。

 

ロードスターで走る

 先日、レンタカーながらマツダ・ロードスターの現行モデルに乗る機会があった。まずは、きれいな色だなと感心した。その色は、現在マツダが他の車種でも一押しの色であるソウルレッドメタリック。深みのある赤で、メタリックが効いていて、晴れでも曇りでも雨でも、もちろん昼でも夜でも映える色だった。そして、エクステリアデザインは、出っ張るべきところは出っ張り、引っ込むべきところはちゃんと引っ込んでいる抑揚の効いたデザイン。子どもっぽさはないが落ち着きすぎてもいない大人でスポーティーなデザインであった。

 車内に乗り込むと、うん、やっぱり狭い。全幅は1735mmもあるのだが、やっぱり狭い。とはいえ、居心地は悪くない。乗り降りは面倒だけど、乗ってしまえばシートの出来はなかなかのものだし、ステアリングの握り心地は良い。走り出せば、サイドウィンドウを開けて、幌を開けても一般道の速度なら心地よい風が入ってくる。幌を閉めれば、エアコンも十分に効くし、だいぶ静かになる。インテリアの質感についてはいまいちだという声もあるが、私はこのクルマの性格を考えれば十分であろう。ただ、ナビは使い方に癖があるが。

 走りは軽快だが過激ではない。1t前後の車重に、1500cc、131馬力のエンジンはスペック的には大したことはない。しかし、エンジンのチューニングが絶妙なのか軽やかに回転数が上がり、軽量なボディを気もちよく加速させる。エンジンが奏でるサウンドも効いてここと良いもので、ぜひ幌を開け、風とエンジンサウンドを楽しんでほしいと思う。ハンドリングは軽快で、思った奇跡を描いてスッと曲がってくれる。日本は道路が狭いし、カーブや山道が多いから、大馬力スポーツカーの圧倒的な加速を味わうよりも、ロードスターのような気持ち良いハンドリングを味わうことが免許層が吹き飛ぶ心配なくドライブを楽しめるだろう。

Photo


Photo_2


3代目スバルXV誕生

 3代目になるスバルXVが誕生した。とはいえ、初代のXVは影の薄いモデルだったから、実質2代目と言って良いだろう。このクルマの成り立ちはインプレッサスポーツをベースに、オフロードに対応させるために最低地上高を200mmに上げ、ボディ下部にクラッティングを取りつけたSUV(スポーツ用多目的車)である。そう言えば安直な成り立ちのクルマに見えるが、これがなかなかよくできているし、使い勝手のいい楽しいクルマである。

 「クルマに何を求めるか」。これはクルマ選びの大切な要素である。大きく分ければ2つ、「クルマを目的にする人」と「クルマを手段にする人」に分けられるだろう。「クルマを目的にする人」は、とにかく速いクルマをも求めたり、高級なクルマを求めたり、本当は高級ではないのだが威圧感のあるデザインで高級そうに見えるクルマを求める。一方、「クルマを手段にする人」は、アウトドアレジャーに使いやすいクルマを求めたり、家族が快適に乗ることができるクルマを選んだり、燃費が良く環境に良いクルマを選んだりする。このスバルXVは典型的な「クルマを手段にする人」に向けたクルマである。見た目はそんなに高級そうではないし、威圧感もない、エンジン性能は平凡だし、コーナーリング性もそこそこいいけれどすごくいいわけではない。しかし、サイクリングやウインタースポーツ、マリンスポーツなどのアウトドアレジャーに使うには広いラゲッジルームが生きてくる。私もクロスバイクをラゲッジルームに積んで出かけたことが何度もある。サイズも大き過ぎないので、都市部や住宅地などの狭い道でもさほど困ったことはない。シートの出来がいから、長距離旅行にも苦にならない。まさに、使い倒してナンボというキャラクターのクルマである。服にたとえれば、アウトドアブランドの着心地のいいTシャツといったところであろうか。

 今月登場した新型は、新型のプラットフォームを採用し、重量増を抑えながらハンドリングや衝突安全性を向上させた。また、エンジンは直噴化され、燃費を大幅に向上させた。また、スバルが誇る、アイサイトもバージョン3になり、事故を未然に防ぐ機能が向上した。インテリアでは、2000ccモデルのステアリングやシートなどに施されたオレンジのステッチがSUVらしい楽しさを演出しそうである。何よりいいのが、新型のスローガン、「好奇心を忘れない大人たちへ」である。XVなら、山に行ってみようかな、海に行ってみようかな、休日の計画を立てるのが楽しくなりそう。おなじSUVとはいえ、高級車では山道に入ったり、泥だらけの登山靴をラゲッジに積むのはためらわれるけれど、XVなら気にせずできそう。

https://www.subaru.jp/xv/xv/

どうする?圏央道

 首都圏中央連絡道、略して圏央道は、東京都心からおおむね40~60kmの範囲を結ぶ自動車専用道路である。横浜市の釜利谷JCTで横浜横須賀道路・首都高速湾岸線と接続する(建設中)。茅ヶ崎JCTでは新湘南バイパスと接続する。海老名南JCTでは新東名高速道路と接続する(建設中)。海老名JCTでは東名高速道路と接続する。他に、八王子JCTでは中央自動車道と、鶴ヶ島JCTでは関越自動車道と、久喜白岡JCTでは東北自動車道と、つくばJCTでは常磐自動車道と、大栄JCTでは東関東自動車道と、東金JCTでは千葉東金道路と、木更津JCTでは東京湾アクアライン・館山自動車道と接続している。現在、全線のおよそ9割が開通しており、神奈川県内の釜利谷JCT~藤沢ICと千葉県内の大栄JCT~松尾横芝IC感が未開通である。

 圏央道の建設目的は大きく2つあり、ひとつは首都圏のバイパス道路としての役割である。たとえば仙台から名古屋に向かう場合、東北自動車道~首都高速~東名高速道路と走ることになるが、このように東京都心部に用事の無いクルマが都心部を通過することで渋滞が誘発される。このルート上であれば、小菅、両国、江戸橋、浜崎橋などの渋滞ポイントがある。このようなクルマを圏央道に誘導することで、渋滞の緩和や排ガスなどの環境問題の緩和が期待される。もうひとつの目的は、沿線の交通需要にこたえ、経済の活性化を図ることである。沿線には横浜市、藤沢市、相模原市、八王子市、狭山市、桶川市、古河市、常総市、つくば市、山武市、茂原市など、中規模から大規模の都市が並び、工業都市もありこれらの交通需要も大きい、また、茨城県や千葉県内には所と県でありながら交通事情に恵まれない地域もあり、これらの地域の活性化も期待できる。

 最近では、今年の2月に茨城県内の境古河IC~つくば中央IC間が開通したが、開通直後から渋滞が常態化しt来ている。原因として考えられるのは、茨城県内と千葉県内の区間はほとんどが片側1車線で作られたことである。このあたりは、政府の厳しい財政状況のためコストダウンを強いられたためだと考えられるが、圏央道の役割を考えれば情けない話だと思う。とはいえ、開通したばかりの道路の車線増設工事を行えば税金の無駄遣いだと批判されるのは確実だし、オリンピックや東日本大震災、熊本地震の復興事業を抱えている状況では、圏央道に予算が回るのはだいぶ策だと思う。期待が大きいけれど予想以上の需要に悩む圏央道、さて、どうしたものか。

番狂わせ

 世の中番狂わせはよくある。プロ野球やJリーグで首位を独走しているチームが最下位のチームに敗れることはあるし、マラソンで注目されていなかった選手がトップでゴールすることもある。それも、基本的に同じカテゴリー同士の戦いであって、地域リーグのチームがいきなりJ1のチームを破ったり、無名の市民ランナーがオリンピック代表選手を破ることはまずないだろう。

 https://www.youtube.com/watch?v=qXtg6nsV-5g

 ところが、上野動画では、1/4マイルレース(日本でいうゼロヨン)でトラバントがGT-Rを破っている。さて、このクルマの紹介をすると、日産GT-R、かつての名前はスカイラインGT-R。日本のモータリゼーションの黎明期から日産自動車(と合併前のプリンス自動車)を代表する高性能スポーツカーである。2007年に登場した現行モデルは、初期型でも480馬力を発生させる3800cc,、V6ツインターボエンジンを搭載し、このパワーで四輪を駆動している。最高速度は315km/h、100km/hまでの加速は2.7秒。まさに、高性能そのものである。一方のトラバントは、東ドイツのVEBザクセンリンリンクが製造した。第二次世界大戦でドイツが東西に分割されるまではアウトユニオンという会社だった。ちなみに、西ドイツに残った会社は現在のアウディになる。トラバントは1958年に発売された小型車で、全長3550mm、全幅1500mm、重量650kg程の小さく軽いボディに、600ccの2ストローク2気筒、初期型は出力わずか23馬力のエンジンを積むクルマである。生産中止目前にはフォルクスワーゲン・ポロと同じエンジンを積むようになるが、時すでにおせち、もとい時すでに遅しで、ベルリンの壁が崩れ、東西ドイツの統一の統一が時うゲンした直後の1991年に生産中止になる。1950年代のクルマとしてはは決して時代遅れのクルマではなかったが(サイズがほぼ同じで、性能もほぼ同じ三菱・コルト600よりも4年は八誕生している)。30年以上大きな技術的な進歩がなかった。これは社会主義経済の硬直性を示すわかりやすい例としてしばしば取り上げられている。そんなトラバントがGT-Rをやぶっているのだから痛快だ。

スポーツセダンという可能性

 私たち1980年代に少年時代を過ごした私たちがクルマの絵を描けば、『たいていの場合、セダンタイプのクルマであった。最近の子どもがクルマの絵を描けば、ミニバンを描く子どもが多いと聞いたことがある。当時は、クルマのバリエーションは今よりずっと少なかった。ミニバンという言葉はなかった、その代わりに、トヨタ・ライトエースや日産・バネットなどがあったが、あくまでも商用車を厚化粧して乗用車風に仕立てたものであった。ステーションワゴンという言葉はあるにはあったようだが、一般的には商用車のライトバンと認識されることが多かった。そういう意味では、ファミリーカーといえば、ほぼセダンのことを指した。

 1990年以降、クルマのバリエーションが増えた。トヨタ・エスティマの成功を皮切りに、ミニバンが認知されていき、三菱・パジェロの成功でクロスカントリー車が一般的になっていった。スバル・レガシィツーリングワゴンは、ステーションワゴンの地位を一気に引き上げた。こうして日本の道路は様々な形のクルマが走るようになったが、これをきっかけにセダンの凋落が始まった。凋落したと言っても、ファミリーカーとしてのセダンが主に凋落した。高級車としてのセダンは相変わらず健在だった。そのあたりは、高級車のラインナップを見れば一目瞭然だろう。クロカンや、SUV、ステーションワゴンはともかく、ミニバンの高級車はまだほとんど存在しない、あくまでも高級車の主流はセダンであるし、その地位は当分揺るがないであろう。しかし、セダンがファミリーカーとしてセダンが復活するのはおそらく無理であろう。チャイルドシートの義務化や、アウトドアレジャーの普及は、スペース効率が悪く、大きな荷物の積載が多いファミリー層には絶対的に不利である。

 先日、スバル・WRX S4に試乗する機会があった。このクルマは、磐売るスポーツセダンで、スバル伝統の水平対向エンジンとAWDを搭載している。マニアックなスポーツ性能を求めたWRX STIと違って、エクステリアもエレガントだし、ステアリングが重くて車庫入れが嫌になることもない。それでいて、刺激的なエンジン性能や、気持ちのいいハンドリングを楽しむことができる。特筆すべきはサスペンションで、少し速い速度で段差を越えても上手にショックを吸収してくれた。この上質な乗り味はスポーツセダンのだいご味だろう。セダンの新しい可能性、として、スポーツセダンをあげてみたい。クーペに比べれば4人が無理なく乗れる居住性がありながら、他の車種にはない走行性能がある。これを新しいセダンの可能性だと考える。
 

三菱自動車に明日はあるか?

 三菱自動車は、国内の自動車会社の中でも老舗である。1917年に三菱造船がA型乗用車を生産したのがルーツで、その後三菱重工の一部門になり、1970年には三菱自動車工業として独立した。その後、パジェロのような本格的なクロスカントリー車、ギャランやランサーのセダン、ミニカなどの軽自動車、そしてトラックやバスなどを送り出してきた。まさに、名門と言っていいだろう。

 しかし、名門にも影が差したのが1990年代後半、画期的なガソリン直噴エンジンGDIエンジンが品質の問題で十分な成功を収めることができなかったことに始まり、2000年と2004年には大規模なリコール隠しが発覚し、市場での信頼を失い、大きくシェアを低下させることになった。かつては、トヨタ、日産に次ぎ、日本の自動車業界でホンダとともに3位を争う地位にいたが、かつて各下だったスズキ、ダイハツ、マツダ、スバルに抜かれ、現在では国内の自動車メーカーで、少量生産の光岡を抜けばぶっちぎりの最下位に転落してしまった。近年では、他のメーカーと違って、新しい車種の投入や新しい技術の開発が極端に少なく、自動車会社としての存在感は大きく低下していた。そんな三菱自動車にとっての頼みの綱は、日産自動車への軽自動車の供給であった。2003年から軽商用車であるミニキャブを日産自動車にクリッパーとして供給したのを皮切りに、軽乗用車のekワゴンを日産・オッティとして供給した。その後、三菱と日産との関係は深まり、現在では三菱自動車水島工場で生産した、三菱・ekワゴン・ekスペースと基本的な構造を共有する日産・デイズ・デイズルークスを供給している。日産の販売力は強力で、三菱の倍以上の台数を販売し、三菱の工場の稼働率を大幅に引き上げている。

 今回、この三菱・ekワゴン・ekスペースと日産・デイズ・デイズルークスにあってはならない問題が発生した。燃費を実際よりも良く見せかけるために、虚偽のデーターで試験をして、国土交通省に届けていた。しかも、この問題は三菱自動車が自力で見つけたわけではなく、日産自動車の調査によって発覚したところが問題である。しかも、この問題は軽自動車に留まらず、三菱自動車が発売しているほとんどの車種で不正な方法で燃費の測定がおこなわれていることが明らかになった。

 最近の自動車業界は、燃費の改善や安全性の向上、環境負荷の低減など多くの課題を抱えている。そのために新技術の開発のために多額の費用が必要であるが、リコール隠しの発覚以来経営が悪化している三菱自動車にはそのための資金がなかったのが実情なのだと思う。しかし、他社に燃費が負けているままでは販売がますます低迷する、そんなところが不正の動機だと思う。だからと言って許されることではない。今後、三菱自動車がユーザや提携先である日産自動車に対してどのような対応をとるのか、注視していきたい。場合によっては、命をのせて走る自動車業界からの撤退や、他社の傘下に入ることも考えられるだろう。

日本車、奮闘する

 米消費者情報誌コンシューマー・リポートが23日発表した自動車ブランドランキングでドイツの高級自動車ブランドのアウディは親会社フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題にもかかわらず首位に選ばれた。同誌によると、「A6」セダンなどの車種を持つアウディは路上テストで一貫して優秀な成績だったことや保有者による修理報告の少なさなどが評価された。同誌の自動車テスト担当ディレクター、ジェーク・フィッシャー氏はアウディが首位となった理由について「優れた信頼性とパフォーマンスを両立している」と説明した。
 富士重工業のスバルが2位につけ、トヨタ自動車の「レクサス」が3位(トヨタブランドは8位)、独ポルシェが4位、独BMWが5位となった。日本勢はまたマツダが6位、ホンダが10位、日産が21位となった。 同誌は乗用車やスポーツ用多目的車(SUV)など部門別に最高評価のブランドも発表。日本車ブランドが10部門中7部門で最高評価を獲得した。

■部門別の最高評価ブランド
 中型車/カムリ(トヨタ)
 サブコンパクト車/フィット(ホンダ)
 コンパクト車/インプレッサ(スバル)
 大型車/シボレー・インパラ(ゼネラル・モーターズ)
 スポーツカー(4万ドル=約450万円=未満)/MX-5ミアータ(マツダ)
 小型SUV/フォレスター(スバル)
 中型SUV/ソレント(起亜)
 高級SUV/レクサスRX(トヨタ)
 ミニバン/シエナ(トヨタ)
 ピックアップトラック/F-150(フォード)
(SANKEI BIZ より引用)

 アウディA3に同乗する機会がありましたが、インテリア、エクステリア、乗り心地、動力性能など、よく造り込まれた車であることを実感しました。2位にスバルが入ったのは、信頼性の高い4WDと、アイサイトなどの安全に関する装備の充実が上げられると思います。3位のレクサスは、日本車が本格的に高級車と認知されてきた証拠だと思います。アメリカでの調査なのに、6位までドイツと日本のメーカーが占めたことには驚きます。
 部門別での評価は、カムリはすっかりアメリカの国民車的な地位を手に入れたのだと思います。かつて5ナンバーサイズだったことを想像できなくなるほど大きくなりました。サブコンパクトカーでは、フィット、使いやすい室内を持つクルマなので、アメリカでも元気に走り回っている様子が想像されます。コンパクトカーではインプレッサ、アメリカでも中西部や山岳地帯などの降雪の多い地域では頼りになる存在だと思います。スポーツカーのミアータは、聴きなれない名前ですが、日本ではロードスターの名前で販売されています。このクルマは世界のスポーツカーの歴史を変えたクルマで、現行モデルは人馬一体のコンセプトですが、アメリカでも好評のようです。フォレスターは小型SUV(これが小型なのか?)で最高評価を受賞しました。アメリカでは作ったその場で売れていくほどの人気のあるクルマになっています。高級SUVでは、レクサスRX押し出しのきいたフロントマスクは(私はもう少し優しい顔つきが好きですが)アメリカ人には受けているものと思われています。ミニバンのシエナは全長5m、全幅2m近い巨大なミニバン(ビッグバンじゃ駄目ですか?)。日本では販売されていません。このサイズのクルマが売れるアメリカの道路事情はうらやましいと思う。

 トヨタ2車種、レクサス1車種、スバル2車種、ホンダ1車種、マツダ1車種。あれ、日産はどこに?やっちゃえ、日産!

軽自動車販売戦線に異常あり ②

 「軽自動車販売戦線に異常あり ①」で登録車の販売不振をよそに軽自動車が好調な販売を記録しておることを書きましたが、このところその販売状況に急ブレーキがかかっています。

 2015年4月に軽自動車税が改正され、原動機付自転車(125cc未満の二輪車)、軽自動車、小型特殊自動車の税金が大幅に引き上げられました。軽乗用車の場合、2015年3月までに登録された車は、1年間7200円から1万800円に引き上げられました。そのため、買い控えの動きがあり、2015年4月~9月の軽乗用車の販売台数は、2014年の同じ時期の81万代に対し、66万台とおよそ2割の減少となりました。その後も販売状況に改善は見られず、2015年11月、12月、1016年1月と、大幅な減少が続いています。

 2015年4月~9月の販売状況を車種別でいえば、ホンダ・N-BOXがトップです。対前年比でも微減と健闘しています。2位がダイハツ・タント。こちらは4割近い大幅な落ち込みになっています。3位が日産・デイズ、販売台数は2割減ではあるが、日産が軽自動車で3位に食い込むとは少し前には予想もできませんでしたが、やはり日産の販売網の強さの結果でしょうか。4位にはダイハツ・ムーブ。2014年登場でモデルは新しいものの、販売状況は厳しさが見えます。5位にはスズキ・ワゴンR、こちらは3割強の落ち込みです。以下、スズキ・アルト、スズキ・ハスラー、ダイハツ・ミラ、ホンダ・N-WGN、スズキ・スペーシアと続きます。鳴り物入りで登場のダイハツ・ウェイクはベスト10に入れなかった。

 軽自動車の販売が振るわない最大の理由は、軽自動車税の増税のためにおきた駆け込み需要、その後の買い控えの影響だと思われますが、その他にもいろいろな理由があるので考察してみたいと思います。

①登録車(小型自動車・普通自動車)の売り上げが増えたため、軽自動車の販売が落ち込んだ。

 はい、これはありません。この時期の登録車の販売状況は、対前年比で横ばい、決して好調な状況とは言えません。

②軽自動車に魅力的な車種がなかった

 これもありません。少し古い車種でいえば、SUVの楽しさを前面に出したスズキ・ハスラーがありますし。コンパクトながらしっかり走るダイハツ・ミライースもいろあせていません。ホンダのN-BOXも背の高いボディながらしっかり走るクルマです。ダイハツ・コペンやスズキ・アルトワークス、ホンダ・S660などのスポーツモデルもあります。

③経済的に苦しい人が増えて、軽自動車を買う人が減った。

 これは、軽自動車税の増税と合わせて大きな理由かもしれません。1990年代の軽自動車は、スポーツモデルや、三菱・パジェロミニなどのクロスカントリー、ワンボックス等を除けば80万円程度かそれ以下が売れ筋でした。今は、ハイトワゴンなど居住性のいい軽自動車が増え、衝突安全ボディが当然になり、プリクラッシュブレーキ、ABS、パワーウィンドーなど装備もよくなりました。その代わり、値段も高くなりました。スズキ・ワゴンRの場合、売れ筋のグレードで税込110万円以上。少し前だと登録車の1000~1300ccのクルマに手が届く値段になりました。しかも、その分、勤労者の所得は増えたかというと、横ばいか減少。軽自動車とはいえ、買いたくても買えない人は増えていると思います。

④地方の人口減少や、都市部への人口集中でクルマを必要とする人が減っている

 これもあてはまると思います。軽自動車の販売は、中国地方、九州地方、東北地方などで多く、関東地方、近畿地方などで少ないことが知られています。登録車と比べると、近距離の生活の足として使われる傾向が強いです。そのため、公共交通機関の発達した都市部に信仰が集中すると、電車やバスで用事が足り、軽自動車の必要性が薄れる傾向にあります。また、世帯当たりの人口が減り、1人暮らしの人が増えると、より公共交通機関の経済的な優位性が高まります。クルマは1人で乗っても4人で乗ってもローン支払いや駐車場代、税金などの固定費は分からないので、より不利な状況になります。

 異常のような理由で、軽自動車の販売状況が改善するのは、もう少し先になるかもしれません。しかし、軽自動車は魅力的で、経済的なクルマがたくさんあるので、メーカーが今後も開発を怠らなければ、多くの人に魅力が伝わると思います。その日を楽しみに待っています。

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